日本人の美の源!米由来のポリアミンで、爪ケア・ヘアケア&アンチエイジング
〜「ifia JAPAN 2013」セミナー

2013年5月15日〜17日、東京ビッグサイトにて「第18回国際食品素材/添加物展・会議(ifia Japan2013)と第11回ヘルスフードエキスポ(HFE JAPAN2013)」が開催された。 企業セミナーより、オリザ油化株式会社の「日本人の美の源!米由来のポリアミンで、爪ケア・ヘアケア&アンチエイジング」を紹介する。

日本人の美の源!!米由来のポリアミンで、爪ケア・ヘアケア&アンチエイジング!
オリザ油化株式会社

高ポリアミン食の摂取が健康維持の秘訣

ポリアミンは、ヒトをはじめ全ての生物(微生物、植物、動物)に存在する成分で、ヒトの体内ではとくに成長期に盛んに合成される。構造的には脂肪族炭化水素の総称である。私たちの体内には20種類以上のポリアミンが存在し、代表的なものには、スペルミジン、スペルミン、プトレスシンがある。

ポリアミンは母乳に多く含まれ、とくに胎児や新生児の細胞ではポリアミンの細胞の増殖能力が高く、合成も活発である。また食品では納豆やチーズ、ヨーグルトなどが高ポリアミン食に分類される。これらの食品を摂取すると血中のポリアミン濃度が上昇することがヒト臨床試験でも明らかになっているという。

日常的な高ポリアミン食の摂取が健康維持の秘訣であることが近年注目されている。というのもポリアミンが細胞内で活発に合成され続けることが、細胞の安定的な増殖や形成に不可欠であるからと考えられているためだ。

通常、食品やサプリメントで特定の栄養素を補っても消化管(主に小腸)で分解されるため、その成分がそのまま体内に取り込まれるとは限らない。例えばタンパク質はより小さい分子のアミノ酸に分解されてから吸収される。

アミノ酸の一種であるアルギニンから細胞内で合成

ポリアミンはどのような仕組みで、どの程度体内に吸収されるのか、長い間研究されてきた。しかし、消化管のなかに入ったスペルミンとスペルミジンについては、ほとんどがそのままの分子の形で細胞内に移行することが報告されており、ポリアミン素材も同様にポリアミン血中濃度を引き上げることに貢献するという。

しかし、プレストシンについては体内で分解酵素が働くために、取り込まれたうちの90%は一旦分解され体内で再合成される。その結果、わずか30%しかポリアミンとして利用されない。

本来、体内で生産されるポリアミンはアミノ酸の一種であるアルギニンから細胞内で合成される。細胞内に取り込まれたアルギニンはオルニチンに変化し、オルニチンは酵素の作用でプトレスシンに変化し、プトレスシンからスペルミジンが合成、さらにスペルミジンからはスペルミンが合成される。

加齢とともに、ポリアミン合成が低下

加齢と共にポリアミン濃度が低下するのは、ポリアミンを合成する体内酵素の活性が低下するためである。高齢者にポリアミンの原料であるアルギニンを多量に経口摂取してもらっても、ポリアミンの合成は亢進しない。最初からスペルミンやスペルミジンが多量に含まれている高ポリアミン食を直接摂取したほうが、血中濃度に明らかな変化があるというのがポリアミンの大きな特徴である。

ポリアミンが多く含まれる食品には、米胚芽(35mg/100g)がある。米糠にもポリアミンは多量に含まれるが(15mg/100g)、米胚芽は群を抜いている。また、米胚芽から抽出されたポリアミンは、スペルミジン、スペルミン、プトレスシンの割合が3:5:2という構成で、アミノ基数が一番多いスペルミンが一番多く含まれることから、高い生理活性が期待できる。米糠は日本人が古くから慣れ親しんできた食材のため、安全性も高く、ポリアミンの構造も理想的という点から今後は米糠ポリアミンに注目が集まりそうだという。

発毛促進作用やキューティクル修復で髪のツヤ改善

また、ポリアミンを含有した育毛剤やトリートメント剤を試作したところ、発毛促進作用やキューティクル修復による髪のツヤ改善効果作用が発見された。試験管実験でもポリアミン(スペルミジン)を毛根の最下部にある毛乳頭部分の細胞に添加することで毛幹の伸長が促進されることが報告されており、とくに毛髪の成長期を促進させることが明らかになっているという。

育毛や発毛には毛乳頭細胞の活性化が鍵であり、そこに直接働きかけることのできるポリアミンは、医療用発毛剤として認証されているミノキシジルと同等レベルの効果を示すデータもある。

また、人毛の毛束にポリアミンを塗布してキューティクルの改善効果を研究調査したところ、パーマや毛染め等によるキューティクルのめくれが、ポリアミン処理により改善したというデータもある。さらにポアミン配合のトリートメント剤(ポリアミン含有量0.0005%)を健常人(女性計10名、20〜60代各2名ずつ)に1日1回2週間使用したもらったところ、ツヤの向上、しっとり感、なめらかさ、指通りの項目において87%が改善効果を示したという。

健康・美容分野で、幅広く利用

近年、ストレス社会の影響で、男性のみならず女性の育毛・発毛市場が右肩上がりで成長しているが、親しみのある米糠を原料とした素材で髪のツヤや育毛機能を訴求することは市場ニーズに応える重要な役割を担う。

また、ポリアミンには美容だけでなく、生殖能力サポート作用(ホルモン産生に関与)、寿命延長作用(マウスにおいて死亡率低下)、皮膚老化抑制作用(ギャップ結合の強化)、抗炎症作用(炎症性サイトカインの合成を抑制)、動脈硬化抑制作用(血小板の凝集を阻害)、放射線保護作用(放射線によるDNA障害を保護)など、いくつもの機能が認められているという。

安全性や安定性も高い成分であるため、健康食品としてはソフトカプセル、錠剤、ハードカプセルで使用可能であるのはもちろん、食品としてはキャンディ、グミ、クッキー、ドリンク等にも味や風味をほとんど損なうことなく添加できる。またシャンプーやリンス、ヘアトニックといった美髪関連商品だけでなく、ファンデーション、クリーム、乳液、化粧水、洗顔料等に応用することも今後期待されるとした。


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