「タラの芽」に糖吸収抑制活性

3月20日、経団連会館(東京都千代田区)で、エラトサイド研究協会準備事務局(神奈川県横浜市、TEL045-471-0696)主催によるタラの芽を用いた栄養補助食品『エラトサイド・ファイブ』の新商品発表会が行なわれた。

タラの芽に新有効成分「エラトサイドA〜F」確認

当日、京都薬科大の吉川雅之教授、(財)生産開発科学研究所の山原條二室長らが、「食後の血糖値の上昇に対し、糖の吸収を抑えて血糖値を下げるタラの芽に着目し、研究を進めてきた」とし、タラの芽の糖代謝作用について講演した。

タラの木はウコギ科(Araliaceae)の日本全国に分布する落葉低木で、根皮や樹皮は中国では糖尿病やリウマチの治療薬として民間伝承的に用いられてきた。有効成分は「エラトサイドA〜F」で、糖やアルコールの吸収抑制活性が確認されている。

また、タラの若芽は「山菜の王者」とも呼ばれるが、今回、有効成分として「エラトサイドG〜K」を有し、樹皮や根皮と同等に強い糖やアルコールの吸収抑制活性があることが確認。

胃から腸への糖類の移動の遅延や小腸における糖吸収抑制が判明し、「山菜として賞味されてきたタラの芽に糖尿病の予防に有用な成分が存在することが明らかになった」(山原室長)とした。

また、同氏は「エラトサイド研究協会」を4月1日に設立予定とし、「生活習慣病の中で特に糖尿病に焦点を合わせ、食材に含まれる生理活性成分との関係を学識経験者の方々と意見交流し、糖尿病患者および予備軍の方々の相談・情報提供の役割を果たしたい」と設立趣旨を述べた。


Copyright(C)2004 JAFRA. All rights reserved.