植物性プロテインのメリット、摂取効果が早く体感〜健康博覧会セミナー

2017年2月15〜17日、東京ビッグサイトで「健康博覧会2017」が開催された。同展示会セミナーから、Nature Zenの講演「最適な活力とウエイトコントロールにおける高品質の植物たんぱくの重要性」を取り上げる。


植物性プロテイン、動物性に比べ4倍以上の市場の伸び

プロテイン市場は世界的にもシェアが拡大しており、特にスポーツ栄養補助食品としては十分に認知されている。今後もスポーツ市場でプロテインの成長が見込まれている。

Nature Zenはカナダの会社だが、カナダでは4人に1人が食品購入時に「食品表示」を確認し、たんぱく質の含有量をチェックするという調査結果もあるほど、一般消費者もたんぱく質についての意識が高まっているという。

そして、同じプロテインでも植物性プロテインが動物性に比べ、ここ数年で4倍以上に市場を拡大しているという。

とくに、ライスプロテイン、ビーンズ(えんどう豆)プロテインは人気で、これらのプロテインを利用したピザ、ドーナッツ、クッキー、スムージーなどのレシピがSNSにも大量にアップされているという。

食の欧米化による健康被害

なぜ植物性プロテインに注目が集まっているのか。日本で今問題となっている「食の欧米化による健康被害」だが、欧米ではすでに何年も前に同じことを経験していた。

何年も前から食事改革による健康への取り組みが行われていた。そうした流れの中で、植物性プロテインが需要を高めていった。

またコレステロールやアレルギー成分が含まれず、オーガニックであり、環境にも優しい。まさに時代が求めている商品であったという。

当然日本にも同じような流れが起こるはずで、すでに日本人は4人に1人が肥満傾向であるともいわれ、コレステロール値については欧米人を抜いたと報告されている。

さらに日本でもオーガニックやエコ、アレルゲンフリーといったキーワードは人気を集め、大きな市場を形成し始めている。

プロテインの摂取効果を早く体感できる

実際に、植物性プロテインにはどのようなメリットがあるのか。通常のプロテインとしての効果効能はもちろん、それに加え豊富な原料由来の食物繊維が含まれていること、トランス脂肪酸やコレステロール、アレルギー物質がゼロであることが最大の魅力だという。

さらに味や食感はほとんど小麦粉であるため、肉、乳製品、大豆の代用品として幅広く利用することができる。また、消化吸収が動物性プロテインよりもスムーズであることも利点である。

さらに摂取後の満腹感が動物性のものよりも長く持続する。そのため、プロテインを摂取して得たい効果を体感できるのがより早いという。

どんなたんぱく質を摂るべきか

筋肉は加齢とともに減少するが、適切な栄養と刺激を与えれば老化を抑えられる臓器であり、他の臓器と大きな違いである。努力次第で20代の筋肉を80代でも維持できる。

そのために必要な2つのことは「高品質のたんぱく質を摂取すること」と「毎日少しの運動を継続すること」。

動物性の食品を摂取しすぎると体は酸性に傾き、骨からはミネラルが流出しやすくなり、骨の健康にも問題が生じやすくなる。

しかしできるだけ植物性のものを摂取し、動物性のものを少し加えてバランスを取れば、骨の健康維持や様々な疾病予防、エイジングケアにも役立つ。

高齢化社会を迎えた日本において、たんぱく質の重要性だけでなく、どんなたんぱく質を摂るべきか、にまで意識を広げてほしいという。そして植物性プロテイン、とくに日本人になじみのあるコメ由来の「ライスプロテイン」といった選択肢もあることを知ってほしいと話した。


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