腸内環境を整える食事で、良い腸相を保ち
疾病を予防


2005年2月20日(日)、科学技術館(東京都新宿区)で、健康講座「汚れた腸が病気をつくる---腸相が語る正しい健康法」(主催:日本CI協会)が開催された。当日、新谷弘実氏(アルバート・アインシュタイン医科大学外科・教授)の講演の他、玉木宏樹氏(純正律音楽研究会代表 作曲家・バイオリニスト)によるヴァイオリンの生演奏が行われた。
30万人の胃腸内視鏡から得た、疾病予防のための新谷式食事健康法

新谷氏は講演の中で、さまざまな腸相(腸内環境)をビデオで紹介し、腸相が悪くなると、がんをはじめとするさまざまな疾患の引き金となることを指摘。なぜ腸相が劣悪化するのか、悪くなった腸相を改善するために必要な「食」内容などについて説いた。

新谷氏は、1963年に渡米し、ベス・イスラエル病院で外科研修医を経て、1968年には大腸鏡(コロノスコープ)の挿入法を開始。1969年にはコロノスコープを使い、開腹手術をしないで大腸ポリープの切除に世界で初めて成功。過去35年間に日米で30万人の胃腸内視鏡検査を行うという実績をもつ。

そうした経験の中から、「胃相腸相は人によって違う。悪い物を食べてきた、胃相腸相の悪い人は老けてみえる。60歳くらいになるとさまざまな病気になる。そうした相関関係に気がついた」という。日頃の「食」内容が胃相腸相に大きく影響し、特に胃相腸相を劣悪化させるものとして、動物食、牛乳、乳製品、加工油などを挙げた。また、活性酸素の発生が胃相腸相や健康に悪影響を与えるとし、農薬、食品添加物、喫煙、電磁波、抗がん剤などについてもふれた。

さらに、「何を食べて、どういうふうに排泄しているか。生まれたての赤ちゃんのような胃相腸相をいつまで保てるかということが大切」とし、未精製の穀類、大豆、発酵食品、硬水などの良質な水、また、野菜・果物で十分なビタミン・ミネラルなど栄養成分の補給ができない場合は、必要に応じてサプリメントなどで摂る事の必要性についても言及した。

玉木氏は、癒しの音律といわれる純正律音楽をヴァイオリンで奏でたが、純正律音楽とは、ウィーン少年合唱団、グレコリオ聖歌、声明(お経)などに共通する美しく、濁りのない響きのハーモニーをベースにしたもの。決められた音階はなく、演奏(合唱)のたびに、互いの音(声)を聴き、音程を歩み寄り、美しいハーモニーを探すという。純正律音楽を聴くことで安眠やリラックスなど、癒し効果が得られるという。

「第15回全国介護老人保健施設香川大会」(2004年11月10、12日)で純正律音楽による癒しの効果についても発表されている。それによると、 山梨県南都留郡河口湖町の介護老人保健施設「はまなす」で、痴呆棟に純正律音楽のCDを、夕食前から消灯の時間まで、なんとなく聞こえてくる位の音量で流し、演歌を流した場合や純正律音楽を流した場合の夜間の徘徊者数、不穏者数を調べ導入以前の状態と比較したところ、純正律音楽を流す回数を重ねることに利用者の夜間の俳個、不穏が減ることが明らかになった。また導入2ケ月後には夜間の暴言がほとんど見られなくなったという。


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