「食」関連トピックス
歴史と食〜誇り高く生きた日本人
料理教室同窓会主催特別講演

2013年11月16日(土)、帝京平成大学で、「あなたと健康 料理教室同窓会主催特別講演 歴史と食-誇り高く生きた日本人-」が開催された。今年米寿を迎えた自然食・自然療法家の東城百合子氏は日本人の魂ともいえる「お天道さま」という考え方、そして日本人の誇りと心を取り戻してほしいと現在も最前線で料理教室や執筆、講演活動を行っている。


 自然食・自然療法で肺結核から生還
東城氏は若い頃に肺結核で命を落としかけたという。それが、自然食・自然療法を取り入れ、自然に寄り添い生きることで生還し、今も2時間の講演を立ったままで行えるほど活力に溢れている。どんなに悩まされるようなことが起こっても、自然に還ってみれば、自然は必ず健康法やあり方をさとしてくれるという。
かつての日本には、自然と対話しながら、豊富な海・山の幸に感謝し、心豊かに生活を重ね文化を築き、それをつなげてきたご先祖さまたちの生き方があった。この生き方は、「お天道さま」という概念で受け継がれてきた。しかしこれが、戦後教育により急速に失われてしまい、日本人の心のあり方が大きく変わってしまったという。

「お天道さまに見守られている、という考え方が家庭から失われてしまったことで、命の重みや尊さまでもがわからなくなってしまっている。お天道さまはとは太陽ではない。それは太陽よりももっと偉大な力で、太陽を絶えず燃やし、雨を降らせ、大地を潤し、そこに食べ物を生み出すという偉大な力、つまりいのちの元である」と東城氏。

戦前の教育は「家庭」が中心にあった

また、戦後の教育に問題があったと東城氏は指摘。戦前の教育は「家庭」が中心にあった。生きることは食べることであり、食べることとは食材を調達して調理すること、そして生きる為には掃除や洗濯が必須であり、生きることとのほとんどは家事の中にあった。しかし戦後、「家事や家庭」はどんどん軽視されていった。男女平等や女性の社会進出など良い変化もあったが、「家事」は多くの人の手から離れていってしまった。

戦前の教育には学校にも家庭にも「お天道さまがみている」という教えが基本にあったと東城氏。日々の生活のなかで、大人は子どもにそのことを伝えていた。家族で食事を共にしながら、親から子どもに食材の貴重さを教え、調理の仕方を伝え、食事の作法を教え、箸の使い方を教えたが、そこには必ず「お天道さまに申し訳ないことをしてはいけないよ」という教えがあったという。

食べた分だけのことをするのが食べることの責任

子どもは手伝いをし、体を動かし、失敗をし、叱られ、学んでいくという経験を家庭や家事のなかでたくさんすることで、知らぬ間に知恵や学びが結実し、人間らしく生きる方法、正しく生きる方法を自然と身につけることができたと東城氏。

生活習慣病が問題となっているが、かつての日本人は「食べる」ことにもっと責任を持っていた。食べる責任とは「食べた分だけ働く、動く」ということである。別に何をどれだけ食べたって構わない。しかし食べた分だけのことをするのが食べることの責任。責任をもって食べたものを消費できないのであれば、食べることは控えるべきだ、と東城氏は「食」についてのあり方をまとめた。

Copyright(C)JAFRA. All rights reserved.