「個の医療」をテーマに、和漢薬医学の役割を解析

8月31日と9月1日の2日間、幕張メッセ国際会議場(千葉県千葉市)で、「第19回和漢医薬学会大会」が開催された。今回のテーマは「伝統に未来を求めて:和漢薬がひらく個の医療」。

ナガイモ、紅参、日本山人参、プロポリスなどの機能性素材の研究成果発表

今大会では会長講演をはじめ、受賞講演、特別講演等が行われ、生薬とこれからの医療について言及された他、「和漢薬とポストゲノム時代の個の医療」をはじめとする3つのシンポジウム、またパネルディスカッションやシンポジウムが行われた。また、一般口演では数々の生薬に関する研究データが発表され、この中でお茶由来のサポニンやナガイモ、紅参、日本山人参、プロポリスなどの機能性素材の研究成果も発表された。

今大会は、「個の医療」をテーマにしており、和漢薬医学が持つ「個の医療」の側面を現代科学的手法によって解析し、医療界全体へ向けて発信することを目的とした。シンポジウムでは「和漢薬とポストゲノム時代の個の医療」「ジェンダー・スペシフィック・メディシン」「小児アレルギー疾患の和漢薬治療」の3つの題目で、様々な側面から和漢薬の有用性が発表された。またパネルディスカッションでは「咳そうと筋痙攣」と「消化管運動と機能性消化管疾患」の2つがテーマとされ、和漢薬における様々な研究の成果が発表された。


この他、市民公開講座「健康づくりと和漢薬」も開催。また日本の和漢医薬学を若い世代でいかに発展させるかという点から、卒前・卒後教育などがいかにあるべきかというシンポジウムも企画された。


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