10月26日、27日の両日、愛媛大学農学部(愛媛県松山市)で「日本食物繊維研究会第6回学術集会」が開催された。一般演題(8題)と2つのシンポジウムが行われ、消化管機能と食物繊維など食物繊維の新機能の最近の話題について産学交え活発な討論が行われた。また、学術集会終了後に「生活習慣病予防と食物繊維」をテーマに公開講演会も開催された。
酵素処理米ぬかヘミセルロース(MGN-3・バイオブラン)がラットの実験的肝障害の発症に顕著な抑制効果
一般演題の中で、千葉大学生物生産科学教授の真田宏夫氏は、ラットを用いた実験で、米ぬかの水溶性ヘミセルロースに担子菌の酵素を作用させて得られた部分加水分解物(MGN-3・バイオブラン)を事前に40mg/kgの割合で腹腔内に投与した群では対照群に対してガラクトサミンによる実験的肝障害を有意に抑制した結果を報告した。
また、酵素処理米ぬかヘミセルロースによるこの作用が酸化ストレスなどを含む代謝異常の抑制作用によると推定されるとともに、NK細胞の活性化などによりウイルス性肝障害でウイルス感染細胞を消去する可能性についても言及した。
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