食物繊維、キチン・キトサン研究で日本は世界に先行

10月18日、東京商工会議所・国際会議場(東京都千代田区)で、「キチン・キトサン協会 '98東京大会」(主催:キチン・キトサン協会)が開催された。当日は東京農大の和田正裕氏(応用生物科学栄養科学科助教授)、富山医科薬科大の田澤 賢次氏(医学部教授)らを迎え、キチン・キトサンの有用性、食物繊維としての作用についての講演が行われた。

冒頭、同協会の松永亮理事長はキチン・キトサンの現況について、「愛好者が増え、健康食品のリーダーシップをとる立場になっている。1982年以降、行政指導と度重なる研究でキチン・キトサン製品が世に出たが、悪いものは駆逐され、いいものだけが残っている。キチン・キトサンは免疫を高め、体細胞を活性化するが、そうした作用が実証されつつある」と報告した。

その後、東京農業大学応用生物科学部の和田 正裕助教授が壇上に立ち、キチン・キトサンの食物繊維としての有用性について「日本は食物繊維についてもキチン・キトサン研究についても最先端を行っている」と言及した。

プラスに帯電し、 糖尿病から痛風まで幅広い効用

また、キチン・キトサンの食物繊維としての特徴について、「自然界で唯一プラスに帯電している」(同氏)とし、これにより生じる作用について、1)血圧上昇抑制、2)血糖上昇抑制作用、3)糖尿病の病態改善、4)放射性物質の吸着・排泄などを挙げた。

さらに、「痛風にも有効であることが判ってきた。食事の質を落とせば改善できるが、現代人は一度できた習慣をなかなか改められない」(同氏)と指摘、キチン・キトサンの幅広い有用性が現代人の健康管理に貢献するとした。


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