2005年5月23日(月)、フィオーレ東京(東京都新宿区)で、「健康食品」に係る新制度の普及啓発説明会(関東信越ブロック)が開催された。健康食品の開発や流通に係わる企業に向けた説明会で、当日、基調講演「健康食品を巡る現状」(山田 和彦:独立行政法人 国立健康・栄養研究所 食品表示分析・規格研究部長)や栄養行政説明「虚偽誇大広告禁止措置」(調所 勝弘:厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課 新開発食品保健対策室 衛生専門官)が行われた。
サプリメントは食品と違い、過剰摂取が容易なため
安全性の検討が必要
「健康食品を巡る現状」と題した講演では、健康食品に関する情報について、「玉石混交状態である」とし、製造方法に関する情報と効果とは関連しない、表現についても「驚異の、奇跡の、伝統の、といった表現の根拠が科学的かどうか不明」など挙げた。
「健康食品」の安全性については、食品は摂取できる量が限られ、個々人の嗜好により、同じものを連続摂取することは少なく過剰摂取しにくいことから、安全性が確保しやすいが、サプリメントの場合は栄養機能成分が濃縮されており、しかも過剰摂取が容易なため安全性の検討が必要である、とした。
また、ヨーロッパなどで医薬品として認可されている健康素材であったとしても、食品として流通している場合は、商品の品質や摂取量、利用方法など安全・有効性についての検討が必要である点を指摘。一例として、ヨーロッパで医薬品として用いられているイチョウ葉エキスを挙げた。
重篤疾病の治療(予防)を目的とする、根拠が適切でない広告は違反
調所氏は、「虚偽誇大広告禁止措置」と題した講演で、健康増進法上の問題となるインターネット広告表示などを挙げ、