「コロナ太り」で生活習慣病に
米谷氏は毎日歩数のログを取っており、1日1万歩で480kcal消費になる。
しかし現在は、コロナによる在宅ワークで、1日4000歩程度で193kcalしか消費できない。
これまでの通りの食事量で、歩数36%減の生活だと一年後には4kgは体重が増える計算になるという。
今、こうした「コロナ太り」を経験している人が増えつつある。ある報道では「運動量が減少し、食事回数が増加している」人が増えているという。このままいくとコロナだけでなく生活習慣病も拡大することが予測される。
コロナ禍で「緊張」と「緩和」のリズムに乱れ
さらに、コロナにより「緊張」と「弛緩」のバランスの乱れも生じている。私たちの生活は「緊張」と「緩和」の繰り返しである。
例えば、1日の中で、食事をし仕事をする。入浴やアルコールでリラックスする。といったふうに、緊張と弛緩を繰り返すことで自律神経系がバランスを保っている。しかしテレワークではこの「緊張」と「緩和」のリズムが生まれにくい。
コロナ禍で、健康な人にも降りかかってきた新たな問題点は「1、運動量が減っているのにカロリー過多になりがちである」こと。「2、生活の中で緊張と緩和がうまくできない」ということではないか、と米谷氏。
栄養状態の悪化が懸念
特に「2、生活の中で緊張と緩和がうまくできない」については、気持ちがだらりとしすぎ、テレワークの際にうまく集中できない。こうした2つの問題を解消するのに「おやつ」をうまく活用することができるという。
日本栄養・食糧学会でも「自粛で長く住居内で過ごさざるを得ず、栄養状態の悪化が懸念される。これを防ぐには 適正な栄養を通して抵抗力を高め、新型コロナウイルス感染症から身を守ろう」と提言している。
具体的には、正確な情報に基づいて適切な行動をとること、食事の前の手洗いなどの衛生を徹底すること。
また、規則正しい生活とバランスの良い食事を心がける(子供たちのお菓子の食べ過ぎや運動不足、糖質の取り過ぎなどに注意すること)、高齢者のフレイル予防を心がける、その他、糖尿病や腎臓病などの疾患がある人は栄養の取り方について、主治医とよく相談して取り組む、などを発信している。
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