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2023.2.13大麻改正法によるCBD拡大を見据えたブランド戦略健康博覧会2023

2023年2月8日(水)〜10日(金)、東京ビッグサイトにて「健康博覧会2023」が開催された。今年で41回目を迎える健康博覧会。人・社会・地球の健康をテーマにあらゆる業界関係者が一堂に会した。食品業界だけでなく、一般食品・飲料・化粧品・日用品メーカーからも「健康」や「未病」への参入を狙って、400社、4000商品以上が健康に関する最新トレンドを発表。3日間で2万人以上が集まり、今年はコロナ禍の終息を思わせる賑わいとなった。

エリクシノールジャパン(株)代表取締役 松丸誠

CBD商品への注目が集まっているが、去年・今年と国内では大麻に関する法整備が進められ、CDB市場はさらに盛り上がることが予測されている。2016年に欧米向け商品だったCDBオイルを日本人向けに商品に改良し、日本のCBD業界を牽引しているエリクシノールジャパン(株)代表取締役の松丸誠氏が2023年以降の国内のCDBブランド戦略について詳しく解説を行った。

2022年度の動きを総括

エリクシノールジャパンが国内でCDBを展開するにようになり7年目になるが、去年は非常に大きなアップデートがあったと松丸氏。厚労省で法改正に関する検討委員会が始まり、4回の会議が行われ報告書も上がってきた。CBDを有効成分とする医薬品「エピディオレックス」の治験もスタート。大麻由来の医薬品が日本に輸入され、その治験が始まったのは大きい出来事になる。さらに大手通販サイトアマゾンでもCBDが解禁になった。一方、アメリカでは州法が厳しく、現在はアマゾンで販売が許可されていない。他にも日本でUHA味覚糖など大手企業もCDBに参入し、また食品業界だけでなく化粧品ビジネスからも参入が相次いでいる。一方、注意しなければカンナビノイドの問題である。薬物規制対象の合成カンナビノイドHHC、陶酔性のあるカンナビノドが出てきていて通販サイトでも買える状況になっているのは新たな問題になるであろう、と指摘。今後陶酔性のあるもの(=Δ9THC)は取り締まりになる可能性もあると話す。

それでも2022年度のCDB市場は259億円突破(140%成長)。2023年には476億円突破(183%成長)が見込まれており、2025億年は829億円が予測され800億円を越えれば、はちみつと同等の市場になる、と解説。国内ではこの1年でブランド数も100以上増えている。一方、成長については米国市場が参考になるが、米国はすでに10年以上のブームがあり黎明期は終わり市場安定期に入っているので、大手ブランド15社くらいが市場を独占しているという。おそらく、日本でも5年後、10年後は同じように生き残れるブランドは多くなく、淘汰されていく可能性もあるとした。

2023年の法改正に向けて

エリクシノールジャパンは2019年に、販売していたCDB製品18種類のうち、3製品に日本の法律に準拠していない成分が入っている可能性があったため販売停止をした経験をしているが、この一件によって厚労省のHPにもCBD輸入に関する必要書類について細かくアップされるようになったなど、CDBに関するルールが厳格かつ明確化されたことで市場が活性化したことに貢献できたのではないかと話す。

さらに今年は、厚労省が法改正について4つの柱を示している。その4つとは「1、医療ニューズへの対応」「2、薬物乱用への対応」「3、大麻の適切な利用の推進」「4、適切な栽培及び管理の徹底」だ。特に2については「大麻使用罪」が創設される予定で、また「CBDの濃度についてのルール」も策定が予定されているという。さらに、現在日本には30軒ほど大麻の農家があり、日本の伝統的な農作物として利用できるものもルール化することで、大麻産業を伸ばしていこうということも検討されているという。諸外国を見ても、中国は世界で最も生産している国であり、タイでは家庭での栽培が可能。フィンランドも新しい品種を開発し、ドイツではヘンプ製品はすでに身近な商品として消費者に活用されている。イギリスでは大麻栽培農家に補助金支援がされているし、フランスではそもそも一度も規制がされていない。カナダは有機認証のヘンプ栽培が人気。米国は規制を作った国であるが、ヘンプ産業は2018年にトランプ大統領が産業用ヘンプを麻薬指定から除外したことによって活性している。このように日本ではもちろん、世界でヘンプのヘルスケア市場やサプリメント市場の広がりが期待されているが、特に日本では高齢者のニーズやメンタルヘルスに対応できるし、サプリメントでは、痛み、うつ、不眠、不安に良い効果をもたらすことが期待されている、と話した。また市場が拡大することで、原料価もが落ち着き、比較的安価になることも期待されている。何より国産のCDB商品については消費者も待ち望んでいるのではないか、と話した。

2023年CDBのブランド戦略

法整備が行われることで、今まで以上に幅広い表現での広告が可能になる。広告が展開されれば、業界としてはクリーンなイメージを作ることができる。また機能性表示食品としてのCDBも期待されおり、そうなると「はちみつ」のレベルで市場に認知される日も遠くないであろう、と松丸氏。法改正によって「栽培基準」「製品基準」「尿検査基準」が作られれば、消費者はより安心してCDBやヘンプ製品を使うことができるようになるのではないだろうか。現状では、同じような商品、ヒット商品のコピー商品が多くあふれていて、このままでは差別化ができないので、ブランド戦略としては「機能性表示への挑戦」も含め、独自性のある商品開発を行ことが鍵となる、と松丸氏。また、法律だけでなく、市場が「安心・安全」を求めているので、OEMやODMで商品開発を行う場合は、企業を選び信頼性の高い原料メーカーを使うことも重要ではないか、と話した。

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