「食品開発展2008」開催(2008 10/15〜17)



世界が注目する機能性素材・健康素材が結集

2008年10月15日(水)〜17日(金)、東京ビッグサイトで、「食品開発展2008」が開催された。食品分野の研究・開発、品質保証、製造技術担当者向けの質の高い展示会として定着したこの催事。第19回目となる今回も参加者は多く、国内の企業、団体、大学、研究機関をはじめ、世界各国からの出展・参加もあり、その数は600に及んだ。

タイムリーな記念セミナーも開催

会期中、出展者による展示やプレゼンテーションのほか、40を超す記念セミナーが開催された。
「健康食品の安全性確保に向けた第三者認証制度導入に向けて」と題して、林裕造氏(財団法人日本健康・栄養食品協会理事長)は、いま大詰めを迎えている、健康食品市場の健全な発展を促す施策としての健食GMPの導入や、安全性を確保するための第三者認証制度の導入議論について触れ、健康食品の安全性確保のための制度の整備状況について言及した。

林徹氏(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構/食品総合研究所所長)は、「食の安全・安心を確保する技術開発」と題して講演。有害微生物の検出・制御、貯穀害虫の制御、化学汚染物質の精密・簡易分析、農産物の品種・産地の識別、遺伝子組換え食品の検出など、食品による健康危害や偽装表示などの防止に貢献する技術の開発状況について解説した。

免疫関連については、3つのセミナーが行なわれた。清水誠氏(東京大学大学院農学生命科学研究所教授)は、「腸管上皮が鍵を握る食品の免疫賦活作用」と題して講演。食品によるアレルギーや炎症の抑制、感染防御力向上などが期待されている、とした上で、これらの機能には、腸管内表面を覆う上皮層が重要な役割をはたすことがわかってきたとして、その機構について解説した。

「植物性乳酸菌の免疫バランス調整作用と食品研究」と題した講演では、西村孝司氏(北海道大学遺伝子病制御研究助教授)が、人の免疫力は、2種類のヘルパーT細胞によって制御されているとして、植物性乳酸菌の免疫バランス調整作用を介した免疫賦活メカニズムを紹介し、乳酸菌配合食品開発の健康寿命推進における意義について解説した。

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