収穫のとき "Now is the Harvest Time
2008年10月15日(水)〜17日(金)、パシフィコ横浜で、「Bio Japan 2008」(World Business Forum)が開催された(主催:バイオジャパン組織委員会、日経BP社他、後援:経済産業省、厚生労働省など各省庁、各国大使館他)。
今後の世界経済を牽引する大きな動力として期待されているバイオ産業。この産業は、健康、食糧、エネルギー、環境など、生活に欠かせないものであり、そこには、医薬、食品、化学からITにいたるまで、多くの分野が関わってくる。このような情勢のもと、今年は「バイオ産業収穫のとき」をテーマに、企業や研究機関、大学、政府機関等が世界から結集。英知と成果を披露した。
基調講演で野依良治氏が講演
毎回、初日を飾る基調講演に、今回は201年に「キラル触媒による不斉反応の研究」でノーベル化学賞を受賞した野依良治氏(理化学研究所理事長)が登場。
「基礎研究からイノベーション創出へ――社会総がかりの連携を」と題して講演した。
ほかに、Nature Works LLC の社長・CEO Marc Verbruggen氏が「Bioplastics:Challenges Today,Growing Towards the Future」と題し、また、Genzyme Corporation の社長・CEO Henri A.Termeer氏が「Pharmaceutical Busines Models:Then,Now,Tomorrow?」と題して講演した。
また、iPS細胞で一躍世界の時の人となった山中伸弥教授(京都大学iPS細胞研究センター再生医科学研究所センター長)が、「iPS細胞の展望と課題」のテーマで特別講演を行った。このほか、抗体医薬、再生医療、糖鎖機能、標的薬、機能性食品、農業、バイオマーカー等に関する講演が行われた。
TLO・大学知的財産本部プレゼンテーションも開催
会期中、展示会はもとより、セミナー等に人気が集まり、来場者は前年を超える2万人以上となった。今回は、26の大学によるプレゼンテーションも実施。「乳酸菌との共培養による酵母細胞の自動固定化法」、「生体適合性を有する新規高分子材料」、「乳癌患者の予後予測のための核クロマチン形態評価方法の開発」等の研究成果が発表された。