【 2013/2 】
インドハーブ、ストレス軽減に有用
2月9日付けの朝日新聞で、不安を抑える脳内たんぱく質の働きを、東大の廣川信隆教授らがマウス実験で解明したと報じている。
脳には、「KIF13A」というたんぱく質が多く存在するが、このたんぱく質を持たないマウスを遺伝子操作で作ったところ、ふつうのマウスと比べ、暗い所にいる時間が長くなると不安行動が見られた。実験の結果から、「KIF13A」がないことでセロトニンの働きが阻害されていることが判明したという。
セロトニンはうつ病の治療薬としても使われている。
セロトニンは脳の神経伝達物質で、ふだん、朝の目覚めとともにセロトニンが分泌されるが、朝の陽ざしを浴びることでさらにその恩恵を受けられる。瞑想などでもセロトニン神経が活性化するといわれる。
競争社会、ストレス社会に生きる現代人にとってセロトニンは精神的にタフに生き抜くための必須の脳内物質といえる。
セロトニンを体内で作る材料となるのは必須アミノ酸の一種のトリプトファン。食品では牛乳、チーズ、麦胚芽、大豆、ゴマ、かつお節などに多く含まれる。
ストレスを軽減する食品に関する最近の報告では、インドハーブ、アシュワガンダがストレス軽減に有用と、Indian Journal of Psychological Medicine誌2013.2月号で報じている。
Asha Hospital研究者グループが、慢性ストレス既往歴のある被験者64人に、アシュワガンダ根抽出物600mg/日を60日間与えたところ、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾール値が27.9%減少したことが分かった。アシュワガンダ群では、ストレス認知尺度が44%、鬱病不安症ストレス尺度が72%、それぞれ低下したという。
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