【 2015/3 】

グルコサミンとコンドロイチン、変形性関節炎を緩和

高齢化人口の増加に伴い、変形膝関節症に悩む人々が増えている。 現在、日本では変形膝関節症は予備軍も含めると約3,000万人。先進諸国では、みなこうした問題を抱えており、どの国でもその6割を女性が占めるといわれる。

2015年3月11日(水)〜13日(金)、東京ビッグサイトで、「健康博覧会2015」が開催され、同展示会セミナーで、潟zルスが「3,000万人が悩む膝関節症に朗報 SAMe(サミー)」と題して講演した。

SAMeは米国を始め、欧米では鬱症状や関節炎の対応素材として人気だが、日本では医薬品分類で、医師の処方がなければ使うことができなかった。

それが、日本酒の醸造等に使用される酵母由来のものであればサミーのサプリメント使用が可能となった。これにより、変形膝関節症対策のサプリとして、グルコサミンとコンドロイチンに次ぐ市場形成が期待されている。

グルコサミンとコンドロイチンに関する最近の報告では、抗炎症にそれらが有望であると、PLos One誌2015.3月号で報じている。 Fred Hutchinson Cancer Research Center、 Harvard School of Public Health、Vanderbilt University研究者チームが、健常男女18人を対象に、無作為化、プラセボ対照試験を行った。被験者には、グルコサミン塩酸塩(1500mg/日)とコンドロイチン硫酸(1200mg/日)か、プラセボのどちらかを28日間与えた。

結果、プラセボ投与群に比べ、グルコサミン+コンドロイチン投与群では、炎症バイオマーカーであるC反応性タンパク質(CRP)値が23%減少したことが分かったという。

また、Annals of the Rheumatic Diseases誌2015.3月号では、グルコサミン+コンドロイチンサプリメントは、変形性関節炎の症状を緩和すると報じている。

University of Maryland School of Medicine研究者チームが、フランス、ドイツ、ポーランド、スペインで行われた二重盲検、多施設変形性関節炎SYSADOA介入試験(MOVES)のデータを分析。

試験では、中等度から重度の疼痛を伴う変形性膝関節炎患者606人への、グルコサミン(500mg)+コンドロイチン(400mg)、1日3回投与と抗炎症剤セレコキシブ(200mg/日)投与を対比した。期間は6カ月間。

この結果、疼痛の減少は、両群とも同じで50%、関節の強張りの減少はサプリメント群が46.9%、セレコキシブ群は49.2%、機能の改善がそれぞれ45.5%、46.4%だった。グルコサミン+コンドロイチンサプリメントは、抗炎症剤に匹敵する効果を示したという。

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