【 2015/6 】
かんきつ類エキス、ダイエットで効用
ダイエット商品は1年を通してニーズの高い。ダイエットは自身の食欲との戦いでもあるが、多くの人々が食欲の抑制でつまずきがち。そこで、そうしたダイエットの際のストレスコントロールに焦点を当てた商材が登場している。
2015年5月20日〜22日、東京ビッグサイトで、ifia Japan2015「第20回国際食品素材/添加物展・会議」が開催された。同展示会セミナーでユニテックフーズ鰍ェ「サフラン抽出物 サティリアル」と題して講演した。
この中で、アメリカで人気のダイエット素材、サフラン抽出物を紹介した。サフラン抽出物のダイエット機序については、「ストレス低減作用」と「リラックス作用による空腹感の減少」という。
サフランはスパイスとしても利用される薬用植物で、マウス実験で、腫瘍の増殖を抑え延命率を高めることや、記憶機能を高め、学習能力を改善することなども報告されており、その有用性が注目されている。
ダイエットについては、成功しない要因に「食欲を我慢するのがつらい」といったことがある。サフラン抽出物はそうしたストレスの緩和に役立つ。サフラン抽出物はセロトニンに関与する、「食欲抑制系」のダイエット素材であるという。
セロトニンは脳内で作られる神経伝達物質の1つで、精神的な「安らぎ感」を与える。セロトニンが体内に十分ある場合はリラックス感が増し、空腹感を感じにくい。しかし逆に、足りていない場合は不安感や過食行動に走りやすい。
そのため、サフラン抽出物をダイエットの際に摂取することで、イライラやストレス、空腹感が減少するのではないか、ということが考えられるとし、25〜45歳の60名の女性(BMI25〜28)で同様のダブルブラインド試験を1ヶ月実施した。
その結果、サフラン抽出物の摂取群は1ヶ月で平均0.96kgの減量に成功、対象の80.7%に体重減少効果が見られた。また、84%に食欲減少効果が見られたという。
サフランはアメリカでも人気というが、肥満大国といわれる米国では、死因トップの心臓病対策で減量が急務になっている。ダイエット関連の最新報告では、かんきつ類エキスが男性の体重管理に役立つと、International Journal of Food Sciences and Nutrition誌2015.6月号が報じている。
University of Montpellierなどの研究チームが、30〜45歳、BMI 26〜29.9kg/m2の男性25人を対象に、正常カロリー食(2200〜2500kcal/日)を与え、30分/週のエクササイズを行わせた。