【 2010/7 】

オメガ3系脂肪酸、乳がんリスクを軽減

日本では2人に一人ががんに罹り、3人に一人ががん死するといわれる。昭和56年以降、死亡原因でがんは脳卒中を抜き、以降、トップを独走。男性では肺がん、女性では大腸がんが第1位になっている。
戦後、乳製品や肉など動物性食品の摂食が増えたことで、がんの罹患率が高まったといわれている。

がん治療において、現代医療では切除手術、抗がん剤、放射線治療が行われる。しかし、それにしても3人に一人ががん死している。はたして、そうした治療が功を奏しているのか。

2010年7月16日(金)、ホテルパシフィック東京で、アニー・アップルシード・プロジェクト代表のアン・フォンファ氏による講演が行われた。氏は1993年に乳がんと診断されたが、化学物質に強いアレルギーを持っていたため、抗がん剤と放射線治療を拒否し、左乳房を切除した。だが、その後も小さな腫瘍が発見。そうした中で、氏は、補完・代替医療の情報収集と実践を行う。

そして、1997年にアニー・アップルシード・プロジェクトを設立し、補完・代替医療に関連する情報発信や教育、支援などの活動を勢力的に行なう。結果、氏が行き着いた結論は、医師の薦める治療法が必ずしも完璧ではない、というものであった。

氏が推奨するがん予防や術後のケアとしては、新鮮な野菜・フルーツやサプリメントの摂取、適度な運動、心身のリラックス、体内浄化など。 医者に対しては、セカンド・オピニオンを利用し、最終的には自分で判断した方法で対処する、できればより自然な療法で病気を克服して欲しいと述べた。
アン氏が罹患した乳がんは米国では女性のがん罹患率でトップ。その対策が急務となっている。


最近の報告では、フィッシュオイルが乳がん予防に有用であるという研究報告が、Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention誌10/7月号に掲載されている。

Fred Hutchinson Cancer Research Center研究者グループが、ワシントン州在住で乳がんの兆候が見られない閉経期後の女性35,016例(50歳から76歳)を対象に、非ビタミン、非ミネラルサプリメントに関する聞き取り調査を行った。その他のサプリメントでは、ブラックコホシュ、大豆、セント・ジョンズワートなど。

結果、オメガ3系脂肪酸、特にフィッシュオイル成分のエイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸の多量摂取が、乳がんリスクを32%下げることが分かったという。

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