サプリメント市場規模、2010年に3兆2千億円に
3月8日(金)、ホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都)で「日本健康科学学会2002シンポジウム」が開催された。午前と午後にシンポジウムが行われ、(財)日本健康・栄養食品協会理事長の細谷憲政氏らが健康機能食品等の活用について講演した。

適切なサプリメントアドバイザーの養成が急務

午前に行われたシンポジウムTでは保健・医療・福祉情報の共有と活用をテーマに、医療機関、社会福祉施設、保健所などの機能分担と連携の重要性、情報の共有などについて討論が行われた。

また、午後のシンポジウムUでは保健・医療における健康機能食品等の活用をテーマに、(財)日本健康・栄養食品協会理事長の細谷憲政氏をはじめ、各界からのパネリストが報告及び活発な討論を行った。

シンポジウムUの司会を務めた日本健康科学学会会長の信川益明氏は、米国のサプリメント市場の売上高が2兆円を超え数年後には2兆5,000億円に達すると予測されており、日本におけるサプリメントの市場規模も2010年には3兆2,000億円に達するとの試算を紹介した。

また、サプリメントをめぐる環境の変化が進む中で、健康を維持増進し、疾病のリスクを低減・除去していくためには、「消費者がサプリメントを正しく理解し、使用していくための情報提供、健康・栄養教育の実施ならびに保健、医療、福祉関係者のサプリメントに関する理解と消費者に適切な対応ができる食品保健指導者の養成といった環境整備が急務である」と力説した。

食品は“may”の概念のもの

また、(財)日本健康・栄養食品協会理事長の細谷憲政氏は、現在の日本では食品と医薬品との区分が明確に定義されていないことにふれ、米国では、医薬品は効くべきものでshould be (must)の意味するもの、食品は効果があるかもしれない、あるいは無いかもしれないものでmayの意味するものとして捉える見方もあることを紹介した。


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