カロリス、アンチエイジングや長寿に貢献
見た目の年齢が実年齢よりも若い人が増加傾向にある。多くの人々が健康であることだけでなく、美しく、若々しくあることにも興味を持ち始めていて、そのための努力をしているからであろう。
しかし、いま鏡に映る自分が、実年齢よりも若いと感じていたとしても、実際はもっと若々しい姿が本来の自分の姿ではないのかと、一度考えてみてほしいと吉川氏はいう。アンチエイジング研究でよく知られていることであるが、私たちは摂取カロリーを通常の食事の30%抑えるだけでもアンチエイジング効果を得ることができるという。
人間と同じ霊長類であるサルに、通常の食事(満腹と感じる食事)から30%ほど減らし、いつもの70%程度の食事(カロリス)を摂取させる実験を20年行ったところ、カロリスをしなかったサルは38頭中14頭が20年後に死去したのに対し、カロリスを行ったサルは38頭中5頭しか死ななかったという。
またガンや糖尿病といった疾病にかかるサルもカロリスを実施したサルには極端に少なく、顔の表情、背筋、毛艶、などの見た目にも大きな違いが発現した。つまり食事制限をしていたサルは、しなかったサルにくらべ若々しいままでいられたという。
人間での実験は難しいためなされていないが、同じことがいえるだろうと吉川氏。いま実年齢よりも若いと感じる自分であっても、カロリスをしていないのであればもっと若々しい姿が本来の自分の姿ではないのかと吉川氏はいう。
見た目の若々しさ、元気を図る尺度
見た目の若々しさは、単に美しいとか、得である、といった問題だけでなく、健康状態を現している、健康状態に直結しているという考えが広まりつつあることを指摘した。つまり、見た目に若い人がやっぱり元気な人であるという事実がある。
肥満状態になり始めた人、あるいは肥満になってしまったので減量を試みているのに痩せない人は、病気のリスクが大幅に上がってしまっていると認識したほうがよいと吉川氏は指摘する。その段階で検診や検査を受け、病気の芽を摘めば、大事に至らなくて済む可能性が高くなるという。
肥満状態を日常生活で支障がないからと放っておいて、次第に体調が悪くなり、結果、体重が落ち始めたらもう手遅れといっても過言ではないと吉川氏。この段階で見た目は相当老け込み、病気もかなり進行していると考えられるという。
野菜の摂食、低カロリーで満腹感が得られる
最近の研究結果では、消化器系のガン(胃ガン、大腸ガン、食道ガン、肝臓ガン、すい臓ガンなど)になるリスクは肥満状態の人のほうが、平均的な体重の人よりも2倍のリスクがあることが報告されている。
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