スペルミンとスペルミジンを外部から積極的に補うことでLEA-1の発現を抑制し、細胞の慢性炎症が原因となる老化や生活習慣病を緩やかにする効果が期待できるという。
納豆で、血中のポリアミン濃度が上昇
世界の長寿国の上位にランクインされる日本人の食生活は、主食が米で、副食には古くから大豆製品(納豆、豆腐、味噌、醤油)が用いられ、おやつにも小豆やきなこ(大豆)が使われてきた。
豆類の中でも、とくに大豆は天然の食品の中では最も高濃度のポリアミンを含む。納豆を平均60g(1パック)程度毎日食べ続けると、血中のポリアミン濃度が上昇することが証明されている。
ポリアミン高含有食品、長寿に貢献
ビタミンなどの抗酸化物質がアンチエイジング効果を発揮すると考えられているが、少なくとも現在の日本人の80代、90代の人は、抗酸化物質を積極的に摂取しているとはいえない。
ポリフェノールなどの抗酸化物質の効果は疫学調査でのレベルであり、効果が証明されているとは言い切れない。抗酸化物質以外の成分が、実は健康長寿をもたらしている可能性が高い、と早田氏。
例えばシイタケ、あさり、ブロッコリー、キャベツ、かぼちゃ、タコ、ほうれんそうなどには抗酸化物質の他に大量のポリアミンが含まれている。ポリアミンが多く含まれる食材こそ、アンチエイジングに貢献し、生活習慣病になりにくい食材ではないか、と早田氏はまとめた。