サプリメントバドバイザーの認定者数が伸び悩み
厚労省は2002年に保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成についてのガイドラインを発表しており、消費者が健康食品やサプリメントを安全に、そして適切に選択・摂取するために正しいアドバイザーが必要であるという方針を打ち出している。
日本臨床栄養協会のサプリメントバドバイザーには業界からも高い期待が寄せられていたが、アドバイザーの育成スタートから10年が経過した現在も、その社会的知名度は低く、認定者数も伸び悩んでいると中谷氏。
今年3月の厚労省発行の消費者向け冊子「健康食品の正しい利用法」で、健康食品の摂取についてメーカーや販売元だけでなく、医師や薬剤師、さらにアドバイザリースタッフへも相談することを推奨する文章がようやく記載された。そうしたことから、アドバイザリースタッフへの期待が再び高まりつつあるが、今後の活動において課題は多いという。
アドバイザーの認定者は全国でおよそ4500人
サプリメントアドバイザーは、そもそもサプリメントを積極的にすすめるための資格ではないと中谷氏。健康維持や生活習慣病予防のために、サプリメントをどのように取り入れていくべきか、一人ひとりの日常生活も視野を入れて総合的にアドバイスできる人材を育成することを目標としている。
そのため、資格取得のカリキュラムは「サプリメント概論」にはじまり「栄養学」「食生活学」「生活習慣病概論」「臨床薬理学」「食品機能と安全性」「国内外の関連法規」など、幅広い分野が必修科目となっている。
実際のアドバイザーは相談を通じて、相談者の日常の食生活に起因する諸問題を明らかにし、まずは食生活の改善を促す。その上で不足している栄養素があれば、サプリメントの活用を必要に応じて勧めると中谷氏。
さらに、過剰摂取を防ぐためのアドバイスや摂取している医薬品との相互作用への注意、アレルギー問題など、健康食品やサプリメントに関する様々な注意喚起も行う必要がある。
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