醗酵食品、排泄機能を高める
今年の「ダイエット&ビューティフェア2012」のフォーカスカテゴリーとして、昨今美容健康業界で不可欠なキーワードとなっている「免疫」に訴求した「イミューン(免疫)ビューティ」が話題となっていたが、ここでは発酵食品で内側の免疫機能を高めるだけでなく、排泄機能を高めるというデトックスビューティについて取りあげる。
ここ数年、麹・塩麹、ヨーグルトや乳酸菌といったさまざまな発酵食品の人気が広がっている。これらの発酵食品に多く含まれる醗酵微生物による健康効果が非常に高いと注目されているからだ。その人気の背景には生活習慣病の拡大やアレルギー疾患の罹患者数の爆発的な増大などがあるといえる。
これらの原因は多岐に渡り、何か一つに原因を特定することは困難であり、ストレスや不規則な生活、乱れた食生活や運動不足などによる「生活の質の低下による免疫力の低下」が主な原因とされている。
現代人の腸、醗酵微生物が欠乏状態
「免疫力」を高める方法というのは、免疫力を低下させない生活をする、つまり規則正しい生活をし、ストレスを減らし、食生活を整えるといった、生活の質を向上させることに尽きるとされてきたが、ここ数年はこれらに加え「腸の健康を高めること」が免疫力の向上に繋がるのではないかと期待されている。
このことからも「現代人の腸」が多くの問題を抱えていることが明らかになってきている、と桑木氏は語る。「腸の問題」とは一言でいうと「腸の汚れ」であると桑木氏。食の欧米化、食品添加物やインスタント食品の増加は便利で手頃に私たちの空腹を満たすが、その一方で私たちの食卓から野菜や果物から摂取されてきたビタミン・ミネラル、漬け物やみそ汁といった日本人が古来より摂取してきた伝統的な発酵食品の摂取機会を奪ってしまっている。
その結果、多くの日本人には食品添加物や脂質、糖分の摂取が過多となり、体の機能を調整するのに重要なビタミン・ミネラル・醗酵微生物は欠乏状態となっている。
発酵食品の摂取量が減少
そもそも私たち日本人が古来より摂取してきた伝統的な発酵食品には、腸の動きを活発にさせ、消化吸収だけでなく、体内の毒素や不要なものを排泄するのに非常に重要な役割を果たしてきた。
ここ数年で、この発酵食品や食材がこれだけ注目されているということは、それだけ意識しなければ発酵食品を摂取することが難しいということの現れであり、同時に多くの人が内臓脂肪や便秘といった腸の不快感を抱え、また腸が活性しないことから免疫が低下していると感じているのだろうと桑木氏はいう。
発酵食品の摂取量が減少する一方で、多くの現代人が体型とは関係なく脂質を過剰摂取している傾向にある。さらに多くの日本人は現在の食生活では食物繊維の摂取も圧倒的に不足しているため、腸の大事な機能である「排泄」は決して十分には行われておらず、腸内はいつも過剰な脂質や汚れが残った状態にあると桑木氏。
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