アンチエイジングを支える酸素と水
〜コ・メディカル産業展2012セミナー

2012年9月21日(金)、東京都浜松町で開催されたコ・メディカル産業展。同展示会に「新たな酸素水」の紹介で出展したメディサイエンス・エスポア社は、最新の酸素水の開発から明らかとなった、酸素と水のアンチエイジング効果についてセミナーを開催した。


加齢に伴い酸素摂取能力が低下

私たち人間が生きていくうえで一番大切なものは、言うまでもなく酸素である。その次に水、塩と続く。生命活動に必要なエネルギーは細胞の中の「酸素」と「栄養」で生産されるのであるが、この「酸素」が一番必要な臓器は「脳」そして「心臓」、「腎臓」の順番であるという。

この酸素が体内で欠乏するとどうなるのか。細胞からエネルギーが生産されなくなり、各臓器はダメージを受け、さまざまな病気の原因となる。かの野口英世も「全ての病気の原因は酸素欠乏症である」と語っていたという。しかし体内で酸素が不足しているかどうか、自分ではなかなかわかりにくい。

あまり知られていないことだが、加齢に伴い酸素摂取能力も低下する。つまり、老化とは酸素不足ともいい換えられる。なぜ加齢に伴い酸素摂取能力が低下するのか。それは呼吸・循環機能(肺や心臓の機能)が低下するからであるという。肺や心臓も筋肉であるため、他の筋肉と同様、鍛えれば強化され、鍛えなければ加齢に伴い老化が進み弱くなる。

60歳代、20歳代と比べて酸素量が50%少ない

そのため、20歳くらいまでは、心肺機能は誰もが右肩上がりで向上するが、20歳を境に他の筋力と同様低下していくという。もちろん若い頃から運動の習慣がある人と、全く運動の習慣がない人ではその低下の度合いに大きな差がある。

60歳代になったとき、運動の習慣がある人はピーク時の70%程度の酸素摂取量を維持しているが、運動習慣のない人は50%程度の酸素摂取量しかないというデータも提示された。骨格や体格が20歳の時と60歳の時でさほど変化がないのに、取り込んでいる酸素の量が50%も少ないとなると、体内は大幅な酸素不足になっているといえる。

個人差があるとはいえ、加齢とともに酸素摂取量が減少、この酸素不足が老化の原因の一つとなる。運動や呼吸法である程度心肺機能を強化し、呼吸器・循環器系のアンチエイジングを図ることは可能だが、そのためにはできるだけ若いうちから継続して心肺機能を強化し続ける必要がある。

肺以外での酸素摂取が必要

老化の一因として「活性酸素」がよく知られているが、活性酸素によって細胞が受けるダメージよりも、酸素不足によって受けるダメージのほうが大きいかもしれないという仮説を同社では考えているという。

いずれにせよ加齢とともに酸素摂取量はだれもが低下し、万年酸素不足に陥っている。それが病気の原因にもなり、肌や毛髪などの眼に見える部分の老化の原因にもなっているという。年齢を重ねるほどに、肺からの酸素摂取だけでは不十分となり、代謝やエネルギーの生産が追いつかなくなっていくからだ。

そこで数十年前から、肺以外での酸素摂取が必要と考えられるようになった。その結果「酸素カプセル」が開発され、医療施設やアスリートの間では大人気となった。しかし酸素カプセルには、一般的に継続利用が難しいこと、また病気の人などカプセルに入ることが難しい人もいるなど、ディメリットもあった。そこで消化管からの酸素摂取が待望されてきたという。

そして「酸素水」の誕生である。消化管から酸素を摂取するには、水に酸素がしっかりと高濃度で溶け込んでいることと、水が空気に触れても溶け込んだ酸素が水から逃げないことが重要である。しかしこれまでの酸素水はどんなに高濃度の酸素を溶かしても、ボトル等を開栓した瞬間に酸素が外に逃げてしまい、そんな水を飲んでも酸素の恩恵を受けることができなかったという。

酸素水を就寝前に摂取、翌朝血中酸素濃度が上昇

しかし同社の開発した酸素水は、独自の気液混合技術により小さくクラスター化され細胞にしみ込みやすくなった水に酸素を溶け込ませることを可能とし、混合された水の中の 酸素はおよそ6ヶ月間も開放状態であっても安定的に溶存濃度を保っているという。しかも飲んで30秒で血液や体液に酸素が溶け込み、十分な酸素が体のすみずみにまで届き細胞を活性化させ、新陳代謝の高揚状態がおよそ30分も継続することが可能になったという。

酸素の恩恵を受けるために、呼吸器から酸素を吸収することは必須だが、それに加え、あるいは補うかたちで消化器官からも酸素を吸収できれば酸素不足による機能低下はよりスムーズに改善されていくと解説。実際この酸素水を就寝前に摂取することで、翌朝の血中酸素濃度が、性別・年齢にかかわらず上昇することも示された。

血中酸素濃度が上昇するだけでなく、尿が出やすくなり、体重の減少、中性脂肪値の減少、コレステロール値の減少などの効果も見られるという。また人間の体は睡眠時は特に代謝が活発になり、体内の疲労物質の除去や細胞のメンテナンスが行われているため、体は多くの酸素を必要としているという。朝の目覚めが悪い、熟睡感がない、そういった睡眠のトラブルを抱えているようであれば、やはり就寝前に酸素を補うことで改善が見られるという。

加齢による酸素不足、男性より女性のほうが多い

あまりにも身近にありすぎて、感謝することさえ忘れがちな「酸素」だが、今後「酸素治療」、「オキシセラピー」という言葉やメソッドが普及する可能性は高い。効率的に酸素を補うことは、各種アレルギー、関節炎、喘息、風邪、糖尿病、インフルエンザ、肥満、心臓病といったあらゆる疾病に改善効果をもたらすだけでなく、疾病予防や脳育成にも効果的であることが解明されつつあるからだ。

現在は有酸素運動の効果と類似したレベルであるが、より高濃度の酸素を消化器官から、あるいは経皮から戦略的に摂取することで、副作用のない治療につながることが期待される。また最後に、加齢による酸素不足は男性より女性のほうがその割合が高いため、女性は特に、酸素摂取について意識的に行って欲しいとまとめた。


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