これにより約6割の消費者が現在健康食品を利用していることが明らかとなった。これは委員会の予想を上回る数値であったという。
A 健康食品に抱く満足度
「満足」5.5%
「やや満足」53.0%
「やや不満」33.5%
「不満」7.7%
これにより約6割の消費者が健康食品におおむね満足していると判断できる。不満の理由としては効果が得られなかったこと、あるいは価格が高かったことなどで、安全性についての不満はほとんどでてこなかったという。
B健康食品を利用する目的
「体調の維持・病気の予防」50.3%
「健康の増進」45.2%
「美容」11.4%
「ダイエット」14.0%
これにより病状改善や治療目的での使用より疾病予防、健康維持のヘルスメディケーションとしての利用が多いことが明らかとなった。
C 健康食品に対して重視する事項
「価格」18.4%
「安全性」27.0%
「効果・有効性」47.8%
「味や飲みやすさ」5.9%
これにより利用者の5割は機能性を重視していることが明らかとなった。また購入する際には口コミや体験談よりも、やはり表示された機能性を見て購入しているというアンケート結果も公表された。
また行政機関による安全性等の情報や有名人の体験談もほとんど重要視していないということがアンケートでは明らかになり、いわゆるイメージ効果や広大広告の有効性は疑問視されると解説した。むしろ価格が少々高くなっても機能性や有効性の表示は明確にして欲しいという声も回答には多数寄せられた。
D併用しているサプリメントの種類
「1種類」31.8%
「2〜4種類」43.4%
「5種類以上」5,5%
「利用していない」19.4%
これにより健康食品を利用している人の約5割が複数利用していることが明らかとなり、このために飲み合わせや複数摂取の弊害についても検討を進めなければならないと考えているという。
D 医薬品処方時の健康食品利用状態の確認
「確認されたことがある」22.2%
「されたことがない」77.8%
このアンケートそのものについては各消費者団体からの否定的な意見も多いという。特に健康食品に「トクホを含む」としたことで、劣悪な健康食品に対する不満が拾えないということがある。しかし多岐に亘る健康食品について、より多数の意見を得るためにはベストのアンケートであったと消費者委員会は考えているという。
消費者は健康食品に対して「効き目・有効性」を最も重視していることから、正確な情報源として「行政機関の利用」を促すべきであるし、また健康食品に対する苦情やトラブルは保健所で受け付けていることを消費者に周知徹底させることなども重要だと指摘した。
今後も関係部門から調査やヒアリングを継続し、年明け(平成25年度)には再度委員会で討議をし、消費者委員会として最終の提言を発表する予定とのことである。