強いナトリウムバランスの調整機能
γ-トコフェロールは大豆油や菜種油などの植物油に含まれる天然のビタミンEである。天然ビタミンEにはトコフェノールとトコトリエノールがあり、それぞれα、β、γ、δの4種類がある。
通常ビタミンEというとα-トコフェノールが一般的で、体内脂肪の酸化を防ぐ優れた抗酸化作用が知られている。
しかしこれまであまり注目されなかったが、γ-トコフェロールのほうが、実は植物油の中では最も多く存在していることがわかっている。
また、動物の体内にはα-トコフェノールが多く存在しているが、人体、とくにヒトの筋肉や皮膚にはγ-トコフェロールのほうがが圧倒的に多く含まれている。
さらに、γ-トコフェロールが加齢とともに減少していくことなども注目され、γ-トコフェロールそのものにも何か機能性があるのではないかと、その作用解明が進められてきたという。
そこで明らかとなったのが、γ-トコフェロールが持つα-トコフェノールとは全く異なる機能性であった。
α-トコフェノールには体内脂肪の酸化防止や抗酸化作用があるが、γ-トコフェロールは抗酸化作用に加え、非常に強いナトリウムバランスの調整機能があることがわかったという。
むくみの原因の過剰なナトリウムを排出
γ-トコフェロールを摂取することでナトリウム排泄型の利尿作用が明らかとなり(ヒト試験済)、排尿障害だけでなく、むくみの改善、健康のバロメーターとなるホメオスタシス(体内の水分と各成分の比率が一定になるように恒常性が維持される体内システム)の安定化が図れるというデータも出ているという。
とくに現代女性の60%が悩まされているむくみやPMS(月経前症候群)、あるいは男女に関わらず肥満もホメオスタシスの崩れにより、体内の組織間に水分が過剰に停留した状態から引き起こされている。
これらはまさに不健康な状態であり、他の病気の原因にもなりかねない。
しかしγ-トコフェロール摂取による緩徐な利尿効果は、頻尿や急激な利尿を引き起こさず、自然な状態で体内に滞留した余分な水分や、とくにむくみの原因となる過剰なナトリウムを排出し、代謝そのものを正常にするという。
むくみに対する高い効果
とくに、一連の研究ではむくみに対する高い効果が認められているという。健康な人でも一日中立ち仕事、あるいは一日中同じ姿勢でいるとむくみが生じる。
女性はもともとの筋肉量が少ないことや、ストッキングや下着、パンプスなどによる下半身の圧迫などによってむくみの悩みを非常に多く抱えている。
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