樹齢30〜50年以上の海岸松から抽出
ピクノジェノールは、フランス南部のボルドー地方とピレネー山脈の間の大西洋岸に生育する海岸松の中でも樹齢30〜50年以上の、十分に生育した海岸松の樹皮からのみ抽出される天然の機能性素材で、近年高い注目を集めている。
海岸松は世界各国に存在するが、ボルドー地方の海岸松は、寒暖の差が激しく、紫外線量が多い苛酷な条件下で生育する。そのため、日本の海岸松と比べると樹皮が厚く、赤味も強く、フラボノイド類やポリフェノール類が多く含まれる。
通常、樹皮は食べないため、ピクノジェノール摂取の不安を指摘する声も少なからずある。しかし、ピクノジェノールを構成する有効成分の全てが他の食品にも含まれているものばかりで、例えばプロシアニジンはぶどうの皮に含まれる。また、カテキンは紅茶や緑茶にも含まれる。
体にとって決して珍しい成分ではなく、ピクノジェノールの安全性は高い。樹皮由来で高濃度に有効成分が抽出されているため、効率的に成分が摂取できる。
強力な抗酸化作用や血流改善機能
ピクノジェノールが注目されるのは5つの機能を備えているためである。一つ目が強力な抗酸化作用。代表的な抗酸化物質として知られるビタミンCの340倍、ビタミンEの170倍の抗酸化力が確認されており、体の錆ともいえる活性酸素を除去する効果が高い。
二つ目が、血流改善機能。ピクノジェノールは血小板の凝集をほどよく抑制するだけでなく、毛細血管のレベルで血管を拡張することが確認され、ヨーロッパではむくみや浮腫への医薬品として扱われている。
三つ目が、コラーゲンとエラスチンの結合機能。ピクノジェノール摂取で皮膚中のコラーゲンとエラスチンの結合が強化され、コラーゲンの分解を阻止する機能が確認されている。
血管もコラーゲンから成るが、ピクノジェノールの血流改善や血管強化の相乗作用で、血液の流れがスムーズになる。また骨や筋肉にもコラーゲンやエラスチンが多く含まれるため、ロコモ対策でも期待される。
四つ目が抗炎症作用。ピクノジェノールを摂り続けることで、体の各部位で起こるさまざまな炎症を沈静化し、痛みを和らげることが臨床試験で確認されている。
五つ目が血糖値の調整作用。余分な糖類の消化吸収を抑え、血糖値を健康的なレベルまで下げる効果が確認されている。
毎年複数の新たな論文が発表
多くの機能性を有するピクノジェノールだが、その機能性については完全に解明されておらず、毎年複数の新たな論文が発表されている。
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