がんと難病を治癒する「統合医学」と「臨床研究」のススメ〜第32回「健康博覧会」セミナー
2014年3月12日(金)、東京ビッグサイトで、第32回「健康博覧会」が開催された。同展示会のセミナーから、白川 太郎氏(NPO法人統合医学健康増進会会長)による「がんと難病を治癒する「統合医学」と「臨床研究」のススメ」を取り上げる。


健康食品については否定的であった

現在、多くの患者さんが健康食品を利用しているが、そもそも白川氏は健康食品については非常に否定的であったという。何よりエビデンスが重要だが、患者さんの多くが健康食品や健康法を求めており、止めろともいえない状況にあったという。

そうした中、鹿児島産の天然水に出合い、良質な水を飲むことで白川氏に変化が生じた。それから自身の治療方法や方針を見直すようになったという。

白川氏はアレルギーの研究者だが、今ではがんの研究にフィールドを移している。がんの三大治療である手術療法、化学(薬物)療法、放射線療法は決定的なものではない。それをどうすればよいか考えるようになったという。

腸内環境の改善や温熱療法で免疫を高める

現在、白川氏が会長を務める「統合医学健康増進会」では、がんに有用なものとして3つ考えている。1つが免疫を高めること。そのために腸内環境を整えるという理論は間違いないという。

腸内環境を改善する善玉菌は確かに存在し、それが腸内に十分存在することで免疫が高いレベルで保たれるという。

2つ目が温熱療法。人間は体温が36度以下になると免疫が低下する。そのため、温灸や遠赤外線や岩盤浴といった方法で体温を上げることは免疫を高めることにつながる。

そして3つ目が栄養療法。特にミネラル豊富な素材を摂ることが体内の酵素活性につながり活性酸素の除去に役立つという。

重水素、人体の細胞に損傷を与える

近年最も注目を集めているのが、重水素減少水。ハンガリー国立がん研究所にて、重水素濃度の低下でがん細胞の死滅が科学的に証明され、2001年頃より医療現場に導入、がんが右肩下がりになっているという。

重水素は水素よりも質量が重く、活性酸素と結び付き、人体の細胞に損傷を与える。体内の重水素濃度が低くなるとNK細胞が活性し増加する。

海抜3,000m級の高地の水は気圧の影響を受け重水素の含有量が低く、そうした地域の人々は長寿であることが疫学的に明らかになっている。体内の重水素濃度が減少すると、酵素反応速度が促進され、免疫力も向上するという。

統合医療による実績や臨床研究データを積み上げる

「統合医学健康増進会」では「日本からがん・難病・後遺症をなくし、日本をより良い国にすること」を理念としている。がんは欧米各国では減少傾向にあるが、日本では増加の一方である。これは日本で統合医学が普及していないからであると白川氏。

医師は治療はできるが、健康に本当に貢献できる素材や方法を知っているのは健康分野に携わる人々である。今後も統合医療による実績や臨床研究データを積み上げ、医療に携わりたいとした。


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