67歳の男性で、がんのレベルはステージ4、がんの三大療法(手術、薬物、放射線)が難しい状態だったが、強化リンパ球輸血療法(ANK療法)、抗がん剤点滴、遺伝子治療、高濃度ビタミンC、心理療法、これにバイオブランを加えた療法を行った。
その結果、身体は正常化し、現在のところ再発もない。切除不能で、がんの中でも治療が難しいとされる膵頭部がんに対し好結果を得たとした。
フェリチンの値が低下
平良 茂氏(医療法人白寿会 理事長、統合医療ハートフルクリニック院長)は、バイオブランの疲労や代謝に与える影響についての検証を報告。
「罹患歴のない男性3名、女性2名に12週間バイオブランを1日に2袋(朝晩1袋ずつ、いずれも空腹時に)摂取してもらったところ、5人全員にフェリチンの低下が見られた」とした。
フェリチンは肝臓・脾臓・心臓など各臓器に存在し、内部に鉄分を貯蔵しているタンパク質で、一般的にがん患者はフェリチンの値が高いことが知られている。
今回、被験者は健常者であったが、バイオブランのがんへの作用の背景に、フェリチンの低下が示唆される、とした。
がんの標準療法の効果と患者のQOLを高める
Garth Harris氏(オーストラリア Comprehensive Health Pty Ltd.代表取締役)はオーストラリアでのバイオブランの使用状況を報告。
オーストラリアでは、バイオブランは2006年に流通しており、現在20種類のがん治療に用いられているという。「NHL(悪性リンパ腫)になると、免疫はほぼ失われ、精神的にも鬱状態になりやすい。しかしバイオブランは免疫を向上させるため、NHLにも役立つ」とHarris氏。
「ライフスタイル、食事、生活習慣、免疫の4つが特に重要。バイオブランの良い点は、がんの標準療法の効果を高める点と患者のQOLを高める点。この2つが巧く作用することで、がんになっても寿命を伸ばすことができる」とした。
52歳のNHLの女性の症例では、多くのリンパ節に転移が見られ、白血球も上昇していて、症状が悪化していたが、バイオブランを1日に2回、1回1袋を摂取したところ、QOLが向上し、落ち込みや知覚異常が改善され、リンパ球や白血球の値にも改善が見られたという。
パネルディスカッションでは、治療の際のNK細胞の活性についての議論がなされ、Harris氏が「オーストラリアでは独自のガイドラインがあって、白血球数だけをみるのが一般的」と指摘。
これに対し、飯塚氏は、「私はステージ4の患者には、必ずNK活性を測定する。ストレスが強いと、10%台まで低下していることも少なくない。いろいろな治療を始めるより先に免疫をあげることが大切と思い、バイオブランを加えている。免疫が低下したまま難民のようにさまよう患者さんをまず救い上げる必要がある」とした。
バイオブラン、耐性がつかず効力が上がり続ける
会場からは、「免疫が低下している人への効果はわかったが、免疫が亢進し過ぎている患者への影響はどうなのか」という質問が挙がった。これに対し、ゴーナム氏は「膠原病などの場合は免疫を下げる必要がある。そのためにバイオブランは低容量から投与して様子を見る必要がある」とした。
また、免疫を上げることについては、「ビタミンCでも良い。しかしなぜバイオブランなのか?それはバイオブランが他の物質と違い、耐性がつかないという特徴があるため。他の成分は摂取を続けると耐性がつき、効力が無くなる。しかしバイオブランは耐性がつかず、効力が上がり続ける。そのメリットを理解して欲しい」と述べた。
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