2種類の不溶性食物繊維
レジスタントスターチとは不溶性食物繊維(でんぷん)のことで、今その役割が健食業界だけでなく食品業界全体で注目されているという。
イングレディオン社の取り扱う不溶性食物繊維は2種類。一つがハイメイズ。トウモロコシ由来の不溶性食物繊維で、機能性に関する文献発表も11本以上と多い。オーストラリアで開発された成分で、糖尿病予備軍の人に特におすすめという。
もう一つがノベロース。小麦由来で、おいしさを損なうことなく添加できる不溶性食物繊維である。手軽に繊維を強化でき、おいしさを高めることもできる。
血糖値の急激な上昇を抑制
糖尿病の予備軍の人はインスリンの抵抗性が高くなっており、血糖値がさがりにくく、ますます多くのインスリンが必要になるという悪循環に陥っている。
インスリンの抵抗性を減らすには、毎日の運動、減量、食習慣の改善が鍵となる。特に炭水化物や糖質といった血中に取り込まれやすい食品は、血糖値を上昇させ、急速なインスリン分泌を促すため、血糖値の急激な上昇を抑制する食事を意識する必要があるが、これにレジスタントスターチが役立つという。
レジスタントスターチは消化酵素の影響を受けることがなく、小腸で消化・吸収されないため、インスリン分泌に影響を与えない。摂取されたレジスタントスターチはそのまま消化されずに大腸に達するため、血糖値を上昇させず、インスリンレベルも低く抑えることができる。
また消化されずに大腸に届くため、腸内細菌の醗酵により短鎖脂肪酸となり、空腹時血糖の維持管理に関与するインクレチン効果も期待できるという。
インクレチン効果とは、レジスタントスターチが大腸内で醗酵して短鎖脂肪酸になり、この短鎖脂肪酸が腸内のL細胞に働きかけGLP1というホルモンの分泌を促す。
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