食用や薬用で3,000年以上使用
日本人の生活に馴染みの深い花の一つである「菊」。その菊の花のエキスが、痛風予防やスキンケア素材に適することをオリザ油化株式会社が発表した。
菊の花はキク科の植物で、花言葉は「高貴」。日本では皇室の花、桜と同様に国の花として大切にされ、パスポートの表紙や国家機関のシンボルとしても使用されている。
中国では食用はもちろん薬用としても3,000年以上あまり使用されており、中国の古典である「神農本草経」には「久しく服用すれば血気を利し、身を軽くし、天年を述べる」と記載されているという。
長寿に役立つとして重宝され、現在も菊茶や菊の花の鍋、薬膳は人気があり、漢方でも使用されている。特に視力減退、目のかすみ、目の充血、瞼の腫れや痛み、身体のほてり、発熱、咳、喉の痛み、めまい、ふらつきなど多岐に渡って利用されている。
江戸時代から東北を中心に食文化
江戸時代、日本でも食用にし、特に東北を中心に北陸などに菊の花を食べる文化があった。今でも全国でさまざまな料理に使用され、酢の物や天ぷら、菊花寿司などは人気がある。新潟ではおひたしや酢の物として食され、秋の味覚に欠かせない食材になっている。
日本での食用菊の年間生産量は約1千トンもあり愛知県、山形県の出荷量が多い。しかし生産者が高齢化しているため、生産量が減少傾向にある。
痛風予防やスキンケアに役立つ
オリザ油化株式会社では、菊の花の機能性成分はルテオリンをはじめとするフラボノイドであることを10年以上の研究で突き止めた。このフラボノイドが痛風予防、肌の深層からのスキンケアに役立つことから、商品化したという。
痛風については、体内に過剰に溜まる尿酸が原因となる。私たちの体内では新陳代謝によりプリン体が毎日産生される。また、食品からもプリン体を摂っている。
このプリン体がキサンチンオキシターゼといわれる酵素で代謝されるときに尿酸が作られる。
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