機能性表示解禁で、規制はもっと厳しくなる
年間50回以上も薬事法や景表法に関するセミナーや講演を行うという持田氏。来年4月より解禁となる新機能性表示制度についても多くの質問が寄せられているという。
薬事法ドットコムは1995年から薬事コンサルに特化したサービスを提供している。実績は600社に及び、会員は170社を超える。やずや、悠香、新日本製薬、ライザップなどの企業へもコンサルを行っているという。
来春、機能性表示が解禁されるが、これにより規制が緩くなるという見方は誤解であり、実際は規制がもっと厳しくなると持田氏は解説する。
2014年に入ってからも薬事法違反による逮捕者は後を絶たない。また、これまで医師や病院での薬事法・景表法違反というのは摘発されにくかったが、この聖域もなくなってきているという。
医薬品通販がうまくいかない理由は「見せ方」
健康食品や医薬品業界にとって、新機能性表示と同じほどインパクトのある改正が「医薬品通販の解禁」であった。
しかし、解禁されてもうまく活用できない、医薬品通販を始めてもAmazonやケンコーコムとの価格競争に全く対応できない、店頭への集客につながらない、といった問題点が散見され、満足のいく運用が薬局薬店もできていない現状があるという。
Webで医薬品通販がうまくいかない理由は、やはり「見せ方」にあると持田氏。店頭のように商品がずらっと並んだレイアウトでは購入商品を決めていない消費者は何を買っていいかまったくわからなくなり、結局「成分名」や「効果効能」を直接検索するようになるという。
健康・美容系のキーワードは検索件数が多い
もしレジェンド的な売り上げを望むのであれば、スター選手を決める必要もある。あれもこれも売ろうとせず、1つだけスター選手を作ることでまずは年商1億円を超えること。これができれば、あっという間に3億円、10億円が見えてくると持田氏。
グーグルのキーワードプランナーを使用し、50万回以上検索されているキーワードを探してみる。するとダイエット、便秘、花粉症、ニキビ、認知症、脂肪肝、といった健康・美容系のキーワードは検索件数が非常に多くそれだけニーズがあることが推測できる。こうしたキーワードに対応するものがスター選手になる要素を持っているといえる。
ネット向きの商品に絞る
さらに商材が店販向けかネット向けかもチェックする。例えば、購入するのが躊躇われる育毛、不妊、体臭関連の商品、かさばるものや重いものはネット通販に向いているためスター選手の要素がある。
一方、アトピーや疲労関連などは薬剤師によるアドバイスが効果的で、ネットより店販に向いているためスター選手にはなれない。また価格帯が高額になればなるほどユーザーの口コミや体験談が重要となることも忘れてはならない。
これらの要素を考慮してスター選手を選ぶとなると、やはり健康食品は医薬品や医薬部外品よりもネット販売に向いているし、気に入ってもらえればリピート購入も狙える商材だと持田氏。
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