沖縄の植物、抗酸化力が非常に強い
沖縄県は日本の最南端に位置し、日本で唯一の亜熱帯気候で、高温多湿・海洋性気候・寒暖差が少ない。
またどの島も珊瑚礁から成るため土壌も他の県と違いミネラルが豊富という特徴がある。
そのため沖縄で育つ植物には他の地域には見られない個性的なものが非常に多い。沖縄の植物に共通する特徴は、紫外線の強さに比例しどの植物も「抗酸化力」非常に強いこと。
珊瑚由来の土壌で育つ植物はミネラルが豊富なだけではない。島に吹く潮風により海洋性ミネラルが十分に運ばれるため、植物に虫が付きにくく、無農薬に近い栽培が容易にできるという。
島野菜には「疲れに良い」といった意味も
ここ数年、平均寿命の順位が低下しているが、沖縄は長寿の郷として知られる。やはりその背景には抗酸化・高ミネラル・コラーゲンといった成分が豊富に含まれる食材をたくさん摂ってきたことがあると考えられている。
沖縄の伝統的島野菜は現在28品目ある。島ダイコンに島ニンジン、チシャ、ゴーヤー、イーチョバー、ウンチエー、オオタニワタリ、カンダバー、クワンソウ、ヒル、サクナ。
そして、シカクマメ、シブイ、シマナー、ターンム、紅イモ、ナーベラー、ニカナ、ノビル、ハンダマ、フーチバー、フーロ豆、ヤマンム、ンスナバー、島カボチャ、野菜パパイヤ。こうした島野菜は「風邪に良い」「疲れに良い」という意味がある。
島独自の優れた健康天然資源が豊富
その他、沖縄の特徴的な天然資源として、月桃、島唐辛子、ピパーツ、秋ウコン、サトウキビ、モリンガ、ギンネム、ハイビスカスなどがある。これらは、化粧品やサプリメント、健康食品などに使用されている。
また、食品としてはマンゴー、パイナップル、アセロラ、ドラゴンフルーツ、シークワーサーなどが、その高い栄養価と優れた機能性で注目を浴びている。
海洋資源も豊富で、もずく(フコイダン)、海ブドウ、アオサ、マグロ、車エビ、ウミヘビ、サメ(肝油)などが、健康食品として人気が高い。また、珊瑚パウダーも注目されている。
このように沖縄には島独自の優れた健康天然資源が豊富で、今後はその効果効能のエビデンスのとりまとめや、加工技術、流通コストの低減などが課題となっている。
沖縄の植物、野草に近いほど毒性が強い
特に加工技術については重要で、沖縄の植物は野草に近ければ近いほど、毒性が強いものや、安易に濃縮すべきでないものも多くあり、それらは先人の知恵や伝統からも学ぶことが多い。
先人の知識の集大成の一つとして、沖縄唯一の本草書「御膳本草」というものがある(現在はハワイ大学に原本がある)。
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