学童期以降、アレルギーは減少
アレルギーを持つ乳幼児が増えている。一般的にアレルギーは治りにくいと思われているが、乳児期は5〜10%の割合で食物アレルギーを持っており、3歳くらいから徐々に減少し、学童期以降(5歳以降)になると1.5〜3%にまで減少することが報告されている。
乳幼児期に発症した食物アレルギーの多くは、成長とともに治癒することが期待できるが、入園・入学など新しい環境がはじまるタイミングはアレルギー児の保護者にとって一層不安な時期となる。
アレルギー児が学校生活を安全に送るためにはどのような取り組みが必要なのか。
入学の1〜2年前からの準備が必要
給食がはじまる小学校に入学するタイミングでアレルギー児の保護者の対策として、小学校入学の半年前から対策をはじめるのでは遅く、入学の1〜2年前からの準備が必要、と古川氏。医療者、学校、保護者の3者間でアレルギー児を守るためにどんな対策をすべきか、5つのポイントを解説した。
まず第一に、これまでの経過と現在の状況について整理すること。どの食べ物でいつ頃どのようなアレルギー症状が発生したかを学校に具体的に報告できるようまとめておく必要がある。
また現在も同じような状況なのか、あるいは少しくらいなら摂取しても問題がないレベルなのか、医師からはどのような指示を受けているのかなど細かく現状を報告できるようにしておく。
さらに、保護者だけの判断でなく、かかりつけ医の客観的な視点で現状と今後の見通しが報告できるようにしておく必要があるという。
豆まきなどの学校の行事に対処
2つ目が、保護者は豆まきなどの学校の方針や対応に関する情報収集を行っておくこと。給食などについて、どのレベルでアレルギー対応をしてくれるのか、お弁当対応のほうが良いのかなど調べておくこと。
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