塩は本当に私たちの体に悪いものか?
沖縄旅行の土産としても人気の高い塩「ぬちまーす」を、「常温瞬間空中結晶製塩法」という特殊製法で作り出すことに成功した高安氏。「塩は本当に私たちの体に悪いものですか?」と問いかける。
地球上の生命の源は海にあり、私たちは海のおかげで誕生したと言っても過言ではない。その海の成分である「塩」が体に悪いとなぜいわれるようになったのか。
塩といってもいくつもの種類がある。「体に悪い」とされているのはいわゆる「塩化ナトリウム食塩」であり、「生命を健康にする塩」は決して体に悪いものなどではなく、むしろ健康を維持するために不可欠であることを知って欲しいと高安氏はいう。
妊娠中の子宮の中はほぼ海中のような成分構成
多くの生物は海水に産卵する。これは卵が海水のミネラルなくして生きることができないからである。一方、鳥など海水ではなく陸で卵を産む生物はその卵のなかに海水と同じようなミネラルがあることで受精卵が育まれる。
人間も同様で、妊娠中の子宮の中はほぼ海中のような成分構成になっている。そのなかで10ヶ月という時間をかけて赤ちゃんを育む。体の中や卵の中に「海」を作れる動物は海水以外の場所で出産する。そうでない動物は海水に産卵する。
しかしいずれも海水がなければ卵や胎児は育たず、それはミネラルの有無ともいいかえられる。つまり体のなかに海と同等のミネラルを持っていなければ、どんな生命も生きることができない。そして生まれてくる命が健康かどうかは、卵や子宮の中のミネラルの状態に左右されると高安氏。
現代人はミネラル不足が深刻
例えば、日本人の赤ちゃんは、現在戦後の赤ちゃんよりも小さく生まれてくる。運動神経や学力も昔に比べ良くはなっていない。現在のほうが飽食の時代なのになぜか。
これも現在の女性の体が海と同じミネラル構成を持っていないことに関係しているのではないか、と高安氏は推測する。
いずれにせよ、たくさん酸素を吸収することができて良質なミネラルを安定的に吸収している動物は大きく優秀であることがあらゆる生命を観察していればわかる。そして今、現代人にとってミネラル不足が深刻であることをもっと考えるべきだという。
沖縄の長寿、ミネラル摂取量と関係
そもそもミネラルは6大栄養素の1つである。ミネラルは海を構成する元素であり、私たちの生命を維持するのに不可欠である。沖縄の人々がかつて日本一長寿であったのはなぜか。これもおそらくミネラル摂取量に関係しているのではないか、と高安氏。
沖縄には頻繁に台風がやってくるが、この台風のおかげで沖縄の土壌は世界一ミネラル分が豊富である。そのため食材を地産地消している限り、ミネラルが不足することはなく豊かで健康的な食事ができて沖縄の人々は長寿であった。
しかし昨今、沖縄にもさまざまな食材が入ってきて、地産地消の割合が減っている。スーパーには県外産野菜のほうが多く並ぶし、加工食品も多すぎる。
生命を維持するために体の状態を海と同じようにしておくこと、生命を育むために特に女性は海水のような体内を維持すべき、という自然の大原則が忘れ去られている。
これが沖縄が長寿県から転落した最大の理由だと高安氏は解説。ちなみに、世界を調べても台風が多い土地はやはり長寿の地域が多い。
・
・