スプラウトにこそ可能性
2001年から健康食品業界に参入している不二工芸製作所アグリ事業部では、機能性野菜や付加価値農作物などの開発を行っている。
国立健康・栄養研究所のホームページには、現在約855件の健康食品の素材が登録されている。
その中には馴染みのものもあれば、まだ知名度が低いものもあるが、「スプラウト(新芽)」に関しては、わずか20程度しかなく、市場に流通しているものはもっと少ないことがわかる、と解説。
スプラウトとしてよく知られているものに、もやし(緑豆もやしや大豆もやし)、ニンニクの芽、カイワレ、豆苗、ブロッコリースプラウト、発芽玄米などがある。
現在、流通しているのはこの程度で、健食素材では、ブロッコリースプラウトのスルフォラファンくらいしかなく、スプラウトにこそ可能性があるのではないか、という。
スプラウトは野菜の王様
スプラウトは、新芽であることが最大の利点で、種子である時と比較してもアミノ酸やポリフェノールだけでなくスルフォラファンのような固有の成分が発芽により急増する。
そもそも種子が芽を出して成長する時は、さまざまな酵素が活性し、栄養成分が増加した状態になる。
また、乾燥した種子の状態では存在しなかったビタミン類なども含有されるため、スプラウトこそ野菜の王様であり、天然のサプリメントといっても過言ではないという。
無農薬で育成し安全性が高い
例えば、もやしは20円程度で流通されているが、アミノ酸やビタミンC、食物繊維が非常に豊富で、現代人にとって不可欠な食材といえる。
玄米は食べにくいが、食べやすいく人気の高い発芽玄米も、発芽することでアミノ酪酸やギャバが豊富になる。特にギャバに関しては1ミリ芽が出るだけで、種の状態に比べ6倍にも増えることがわかっている。
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