柑橘類の皮に豊富に含有
冬を代表する果物「みかん」などの柑橘類の皮の部分に特に豊富に含まれる、様々な機能性を持つ成分「ヘスペリジン」に今注目が集まっている。
ヘスペリジンはポリフェノールの一種で「ビタミン様物質」ともいわれ、欧州では医薬品原料(静脈循環改善薬)としても利用されている。
また、漢方薬の「陳皮」に含まれる成分として、食経験も長い。
ヘスペリジンの機能には、ビタミンPの作用(毛細血管の強化)、血流循環改善、血圧上昇抑制、抗酸化、ビタミンC維持、血清脂質改善などがある。
健康維持に役立つ優れた機能性素材だが、水に溶けにくく、食品加工には利用しにくい。また、体内の吸収効率が非常に低いことが難点となっている。
こうしたことを、同社では独自の「酵素による糖転移技術」を用い、難水溶性のヘスペリジンにグルコースを加えることで、水溶性を10倍に高め、食品への加工や体内九州性を向上させた「林原ヘスペリジンS」を完成させた。
この「林原ヘスペリジンS」の主成分がモノグルコシルヘスペリジンである。
ヘスペリジン、血流改善や中性脂肪低下作用
モノグルコシルヘスペリジンは、中性脂肪低下作用を持つ「特定保健用食品」としてすでに消費者庁にも認可されている。
モノグルコシルヘスペリジンが中性脂肪を低下させるメカニズムは、肝臓グルコースに変わった糖質から脂肪酸に合成させるのを抑制、さらに肝臓内の脂肪酸の分解を促進させエネルギーに変える、というもの。
機能性表示食品にも現時点で15商品にモノグルコシルヘスペリジンが使用され、知名度を上げてきているという。
表示されている機能性としては「体温(抹消体温)を維持する」「血流を保つ」「中性脂肪を減らす」など。
商品としては江崎グリコの「ヘスペリジン&コラーゲン」、伊藤園の「ヘルシープラス さらさら麦茶」、 UHA味覚糖の「味覚糖のど飴プラス」などがある。
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