「沖縄ブランド」を確立
「伝統食材」「長寿食材」、最近では「国産スーパーフード」と言った呼び名で注目を浴びている沖縄の食材。
人気や注目といった追い風を受け、現在沖縄県では県と関連団体が連携し「健康食品ブランド推進化事業」を進めている。
健食業界で「沖縄ブランド」の地位を確立したいというのが狙いだ。ターゲットは健康意識の高い人だけでなく、「沖縄」に親しみを持つすべての人々。
そのためすでに知名度や人気のある素材でも、改めて「沖縄ブランド」と認定するために3本柱の戦略を打ち出し、再検討や新たな掘り起こしを行っているという。
「沖縄ブランド」の3本柱とは「機能的価値(保健機能や栄養価値に優れている)がある素材」「情緒的価値(沖縄らしさ、風土性、ストーリー性、沖縄独自の価値やデザイン性)のある素材」「安心・安全素材」という3点。
エビデンスの蓄積を県と企業が推進
たくさん種類の沖縄の健康素材から「戦略素材成分」としてめぼしいものをピックアップし、機能性表示食品として登録を目指す。
また、それを後押しするためにエビデンスの蓄積を県と企業が一体となって進める。
このプロジェクトの大きな一歩として「沖縄県独自の認証制度」をリリースする予定があり、早ければ平成30年4月からスタートできそうだ、という。
現在、沖縄の健康素材から「戦略素材成分」としてピックアップされているものの中には、すでにシステマティックレビューなども整っている。
それらを分類して、すぐにでも機能性表示食品として届け出できる状態の食品や成分を[A群]。
現在ヒト臨床試験などが進められ、あるいはエビデンスの蓄積や、SRが行なわれているもの[B群]。
沖縄独自の食品の中に多く含まれる成分として魅力的なものを[C群]とする。
[A群]にはシークワーサー、もろみ酢、沖縄もずく、ウコン。[B群]にはゴーヤ、春ウコン、パパイヤ。[C群]にはクエン酸、γアミノ酪酸(GABA)、βクリプトキサンチン、βカロテンがある。
これらの中でも、例えば[C群]のクエン酸やγアミノ酪酸(GABA)すでに機能性表示食品として認められている事例が多い。
これら2つの成分を豊富に含むシークワーサードリンクやもろみ酢は、特にクエン酸を豊富に含むので「日常の疲労の軽減」、またGABAを豊富に含むパパイヤであれば「抗ストレス」「血圧上昇抑制」といったヘルスクレームによる機能性表示取得に向けて動けるため、それを狙う企業の後押しをしているという。
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