PSは現時点で機能性表示の届出が少なく、1社だけが「記憶力の改善」で届け出を行っている。
現在7回目の審査の返答待ちで、受理されれば脳機能関連の新成分としてより注目されるであろう。
血糖値対策にボタンボウフウ
また、機能性表示で人気の訴求に「血糖値対策」がある。関与成分として食物繊維(難消化性デキストリン)が圧倒的に多いが、同社は「ボタンボウフウ」を次のように紹介した。
ボタンボウフウはセリ科の多年草植物で、与那国島や沖縄で感冒、疲労回復、滋養強壮に有効で、「1株食べると1日長生きする」と、昔から風邪や咳止めに利用されており、食経験も長い。
日本では九州の南部から沖縄に自生し、生命力が強く、育つ地域によってボタンボウフウの栄養素も異なる。
そのため同社では産地にこだわり、ミネラル豊富な土壌で育つ喜界島のボタンボウフウを原料にしているという。
クロロゲン酸、食後の血糖値上昇抑制
ボタンボウフウに含まれる機能性成分は「クロロゲン酸」で、喜界島のものは他の地域で採取されるボタンボウフウよりも多く含まれる。
クロロゲン酸はポリフェノールの一種で、コーヒーにも含まれ、抗酸化力が強く、脂肪の燃焼効果を有する。
クロロゲン酸に食後の血糖値上昇の抑制作用があることが、ヒト臨床試験でも報告されている。
これは、インスリン分泌を促進するインクレチンの一種GLP-1とインクレチンを分解する酵素DPP-4の作用のためだ。
「糖質制限」や「糖化対策」という考え方や食習慣が、広く認知されるようになり今後ますます血糖値上昇抑制のニーズは高まると予測される。
機能性表示食品の多くは食物繊維の難消化性デキストリンだが、新素材の登場が期待されている。ボタンボウフウはまさに新素材として十分対応できるとした。
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