アンフィス、肝臓保護と二日酔い抑制で期待〜食品開発展2017セミナー

2017年10月4日(水)〜6日(金)、東京ビッグサイトで、「食品開発展2017」が開催された。同展示会セミナーより、清光薬品工業鰍フ講演「お酒が好きでたまらない人へ〜多くの肝機能保護成分とアンフィスの優位性」を取り上げる。


飲酒でアセトアルデヒトなどの毒素が発生

健康診断で、メタボや高血圧、肝臓の数値を指摘され、酒との付き合い方を考える人も少なくない。

酒は適量であれば百薬の長といわれるが、アルコールの摂り過ぎはやはり肝臓に負荷がかかる。

アルコールを摂取すると、速やかに小腸で吸収され、肝臓に蓄えられる。

アルコールの分解過程で、アセトアルデヒトや活性酸素といった毒素が発生するため、肝硬変や肝臓がんのリスクも高くなる。

そもそもエタノールやアセトアルデヒトは、WHOの調査機関でも発がん性物質であると指摘している。

アルコール対応商品、一定の市場規模に

東洋人(特に東アジア)は欧米人に比べ、アセトアルデヒトが分解出来ず、体内に溜め込む人の割合が多い。

日本人の2人に1人、あるいは3人に1人は、アセトアルデヒトがスムーズに分解できない体質であると推定されている。

こうした体質の人は微量のアルコールでも、顔面紅潮や動悸、吐き気、眠気、頭痛といった症状が起こることがわかっている。

アルコールに決して強いとはいえない日本人は、二日酔いやアルコール代謝に良いとされる素材にも意識が高いようだ。

例えば、ウコン(クルクミン)やしじみ(オルニチン)が代表的なもので、これらは一定の市場規模となっている。

アンフィス、食経験の長いハーブ

ここ数年、お酒を飲む人のサポート成分としてスルフォラファンが注目されている。

このスルフォラファンやクルクミン、オルニチン以上に食経験が長く、アルコールに良いとされる成分にアンフィスがある。

アンフィスは和名をセンシンレンといい、漢方薬やアーユルヴェーダでも使用されている。

アンフィスはアルコールだけでなく、2型糖尿病や風邪の症状にも有効であることが報告されており、薬理作用についても多くの研究論文がある。

ちなみに、アルコールに良いとされる4つの成分(クルクミン、オルニチン、スルフォラファン、アンフィス)のうち、最も論文数が多いのがクルクミンである。

次いで、スルフォラファンがここ数年増加傾向にある。どの成分も抗酸化や抗炎症作用により肝臓を保護するという点で、作用メカニズムが似ている。

アンフィスは抗酸化と抗炎症の両方の効果を発揮することがわかっている。

また二日酔いで効果を発揮するのは、オルニチンやスルフォラファンよりクルクミンやアンフィスが有効であることもわかっている。

肝臓保護と二日酔い抑制で期待

二日酔いや肝機能対策のニーズは高い。しかし、現在、機能性表示食品は、クルクミンによる1製品しかない。

クルクミンは確かに、肝機能保護や二日酔い対策において有意な効果を示すエビデンスや試験データが多数揃っている。

しかし、実際はクルクミンの体内での吸収率は1%未満といわれ、生物学的利用効率が非常に低く、効果を得るにはかなりの量が必要となる。

一方、アンフィスは摂取後3時間で、血中濃度が上昇し、吸収率も91%と高く、少量の摂取でも効果が十分に期待できる。

今後さらに臨床試験が必要だが、アンフィスは、肝臓保護、二日酔い抑制という2つの効果で、「肝臓」関連の機能性表示に十分対応できるとした。


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