機能性表示食品、2年で1000件以上が受理
2015年4月からスタートした機能性表示食品は、わずか2年で1000件以上の製品が受理、これまで様子見の企業も機能性表示食品の可能性に注目している。
各企業が商品開発に着手し、健食業界では「機能性表示食品でないともはや売れない」といった雰囲気さえある。
持田氏は機能性表示がスタートする前から薬事法関連のアドバイザーを行っているが、機能性食品表示がスタートしてからはほぼその相談ばかりという。
これまではメーカーとのやりとりが主だったが、ここ数年は原料メーカーや海外のメーカーからの相談も増えているという。
当初、機能性表示食品制度が施行されても、インパクトや影響はそこまで大きくないとの予測がされていた。
しかし、これまで薬事法で禁止されていた「健康食品の効果効能の表示」の解禁は、企業にとってはエポックメイキングなこととなった。
そればかりか、健康食品の関連企業だけでなく、食品メーカーや生鮮食品関連業者にも大きな影響を与える結果となった、と持田氏。
今後の市場形成、米国の例が参考に
今後の市場形成については、米国の例が参考になる。米国では1994年にDSHEAという機能性表示食品制度と類似した制度がスタートした。
その後20年でサプリメント・健康食品の市場規模は4倍に拡大した。つまり、現在の日本の市場規模は1兆5000億円だが、20年後は単純に見積っても6兆円市場になることが予測される。
実際、機能性表示食品の流れに乗った企業にはどのような影響があったのか。
例えば、ファンケルの「えんきん」は既存商品のリニューアルを機能性表示食品として仕掛け、前年比4倍の売り上げを達成した。
また、雪印メグミルクはガセリ菌ヨーグルトの発売をプレスリリースしただけで、商品の発売前に株価が急騰した。
景表法違反や表示のミスマッチの問題も
しかし、機能性表示で必ず売れる、儲かるということでもない。
例えば、今年11月に消費者庁は「葛の花イソフラボン」を配合する機能性表示食品を販売する16社に景表法違反の措置命令を出した。
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