特定保健用食品を凌ぐ勢い
「食品が持つ機能性」をパッケージに表示できる機能性表示食品制度が始まって3年になる。
今年11月30日までに1135件の商品が届出されており、これまで多くの企業、特に中小企業がハードルが高いという理由でトライできなかった「特定保健用食品(トクホ)」を凌ぐ勢いでこの制度が利用されているという。
商品は、サプリメントが520商品、生鮮食品が9商品、その他(主に飲料や加工食品)が606商品と、商品のバリエーションが豊富なことも、トクホと異なる特徴と久保氏。
それぞれの販売元も、東京・大阪・愛知以外の地域によるものが396商品もあり、地方の産業活性にも貢献できる制度になり始めているという。
常に課題や制度の改善が求められている
しかし制度が始まって以降、問題点が全くないわけでもなく、常に課題や制度の改善が求められているという。
こうした声に少しでも応えるべく、消費者庁では「機能性表示食品に関する・検証・調査事業」を平成27年から行っている。
平成27年度は、機能性表示食品の商品に表示された情報について「消費者が誤認することなく商品選択をできるように制度が利用されているかを検証すること」を実施。
また、「機能性表示の科学的根拠とされるレビューを消費者庁でも独自に検証し、適正に運用されているか、研究レビューの質を高める方策を打ち出すこと」を主な目的として活動したと久保氏。
平成28年度には、機能性表示食品制度における臨床試験及び安全性の評価内容の実態把握の検証調査事業を行い、機能性の根拠となる臨床試験に関する届出資料や安全性の根拠となる届出資料を深く検証し、届出資料の質を高めることを行ったという。
ランダムに「買い上げ調査」を実施
そして本年度、平成29年度には「機能性標示食品の届出後の分析、健康被害の情報収集体制に関する検証事業」を主軸にし、届出された商品がそのあとも引き続き関与成分の定量試験を行っているかなどの実態調査を行った。
また、届出された商品がその後も引きつづき一定の品質を保ち、製造生産されているかなどを調査した。
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