砂糖に代わる甘味として注目
松谷化学工業鰍ヘトクホ商品の35%、機能性表示商品の15%を占める「難消化性デキストリン」の原料メーカーとして知られる。
同社では「希少糖含有シロップ」として「レアシュガー」の製造販売にも力を入れている。
現在、「抗糖化」「低GI」のニーズが高まっており、砂糖に代わる甘味に注目が集まっているためだ。
すでにスーパーなどでも取り扱いが多くなっているが、希少糖含有シロップの「レアシュガー」はどのような特徴があるのか。
自然界に存在する単糖は7種類。その多くがブドウ糖(グルコース)で、他に、アラビノース、キシロース、フラクトース(果糖)、ラクトース、マンノース、リポース、がある。これらは細胞の構成成分やエネルギーになっている。
自然界に希少糖は50種類ほど
一方、希少糖は自然界に少なく、現在50種類ほどで、生物の進化の過程ではそれほど必要ではないと考えられてきた。
しかし昨今これらの希少糖にも人に役立つ生理機能があることが解明され注目されつつある。
例えば、良く知られるのがキシリトール。キシリトールには虫歯予防効果があり、トクホ商品の成分として認められている。
この希少糖は今から約27年前に、香川県で果糖を希少糖に変換させる微生物が発見されたことから注目されるようになる。
その後、香川県を中心に本格的な研究がスタートし、20年ほど前からは産官学連携による共同研究や商品開発が開始された。
2013年には松谷化学工業が香川県にレアシュガースウィートの生産工場を設立し、商品も全国だけでなく海外でも販売されるようになる。
ブドウ糖と果糖が原料
ちなみに希少糖の生産では、ブドウ糖と果糖を原料に、「異性化」という化学反応を起こすと、希少糖シロップが誕生する。
全体の12〜15%が希少糖、25%が水分、そして残りがブドウ糖と果糖という構造になる。
レアシュガースウィートに含まれる希少糖は主にD-プシコースとD-アロースの2つ。
D-プシコースはカロリーゼロ、甘さも砂糖の70%程度と非常にすっきりしており、甘みのキレも良い。
・
・