ケストース、ビフィズス菌や乳酸菌を増やす
そもそもオリゴ糖などのプレバイオティクスには有用菌を増やす機能があるが、ケストースには有用菌のなかでもビフィズス菌、乳酸菌、酪酸産生菌を特異的に増やすことが解明されている。
ケストースは、酪酸産生菌の中でも人の腸に5〜8%存在するフィーカリーバクテリウムという菌を増殖させる。
酪酸は血液中に放出されることで、皮膚の代謝(アトピーの改善)や脂肪の代謝などに働きかけるが、酪酸そのものは匂いがきつく一般の食品から摂取することが難しい。
そのため腸内で酪酸産生菌により酪酸を作る方法が有効で、ケストースは酪酸産生菌を特異的に増やす。
「アレルギー抑制オリゴ糖」で特許取得
ケストースは、小児アトピーの改善にも効果が出ている。3歳以下のアトピー性皮膚炎の赤ちゃんにケストースを1〜2g/日を12週間程度摂取してもらった。
その結果、約6週間で症状改善し始め、12週にはほぼ改善したことが報告された。
小児アトピーは成長とともに自然に改善するといわれるが、15歳までの子どもでも改善効果が見られたため、ケストースは「アレルギー抑制オリゴ糖」として特許も取得しているという。
他にも、ケストースには、ヒト試験で、免疫調整、肌水分改善、脂質代謝改善作用(コレステロール減少)が、ラットの試験でインスリン抵抗性の改善が報告されているという。
ケストースは安全性が高く乳幼児にも使用可能で、すべての世代の腸内細菌の栄養源として活用できる。
今後、代表的なプレバイオティクスとして認知度を上げ、多くの人に活用してもらいたい、とした。
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