漢方では解毒剤としても処方
さまざまな天然由来の成分から原料開発を行っている株式会社コレイン。中でも、昨年特許を取得した「ドクダミ発酵エキス」は、天然の抗菌作用だけでなく、細胞のデトックスを助ける可能性もあり、私たちの生活に大いに役立つという。
ドクダミは多年草の植物で、古くから日本薬局方にも記されている重要な「薬草」の一つでもある。
現代社会において、毎年のように新型インフルエンザが登場したり、皮膚炎などで悩まされる人が増加しているが、抗菌や抗ウイルス作用を持つ薬剤は作用が強く副作用の心配から、抵抗感を持つ人も少なくない。
コレインではこれまで天然由来成分の研究を行ってきたが、ドクダミは古くから湿疹やかぶれなどにも良いとされ、また漢方では解毒剤としても処方されていることからドクダミのエキスを抽出しその効果効能の研究を行ったという。
ドクダミに含まれる有効成分はデカノイルアセトアルデヒト(抗菌作用)、ラウリルアルデヒド(抗菌作用)、クエルシトリン(利尿作用)などだが、これらは食物繊維や糖と結合して存在しているため、抽出が難しく、また抽出できても高分子であるため吸収率が低いことが課題であった。
抗菌や抗ウイルスなどの作用
そこで同社では、米ぬか、納豆菌、紅麹菌(すべて国内産)を用いて発酵させたエキスを抽出することに成功した。抽出したエキスは苦味はあるが無臭で、防腐剤を添加しなくても、冷暗所にて2年間安定性を保てるという。
このエキスの主な有効成分を調べると「カテコール」と「アデニン」そして「エラグ酸」といった、核酸とポリフェノールの複合体であることも確認できた。
エキスはパウダー化することも可能で、より多くのものに利用できる。動物・ヒトともに安全性試験も終え、特許も取得済みである。
具体的に、ドクダミ発酵エキスには、抗菌、抗ウイルス、遺伝子デトックス、皮膚幹細胞増殖といった作用が認められるという。
抗菌作用についてはアクネ菌に対する試験を行った。抗生物質であるカナマイシンを添加したアクネ菌培養地とドクダミ発酵エキスを添加したアクネ菌培養地を比較すると、カナマイシンよりドクダミ発酵エキス添加の方が、39%もアクネ菌を減少させることができたという。
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