オリゴ糖酸、甘くない酸っぱい糖質
サンエイ糖化鰍ヘ、マルトビオン酸(蜂蜜に含まれるオリゴ糖酸)を主成分とする酸っぱい水飴「オリゴ糖酸」を開発・製造し、昨年6月より販売している。
マルトビオン酸は難消化性の物質で「ミネラル吸収率向上」「骨の成分の維持」「骨密度維持」「お腹の調子を整える」といった機能性が報告されている。
このマルトビオン酸から「甘くない酸っぱい糖質」として誕生したオリゴ糖酸には、「果汁を引き立てる」「塩味を増強する」「マスキング効果」「マルトビオン酸の機能性効果」が期待できるという。
オリゴ糖酸には「サワーオリゴ(シロップ)」と「サワーオリゴC(粉末)」があり、用途や食材に応じて食品添加物や食品素材として使用できる。
加熱しても酸味は飛ばず、独特の酸臭がしない
サワーオリゴは、甘さが弱く酸味はまろやかで、加熱しても酸味は飛ばない。独特の酸臭がしないのが大きな特徴で、特に果実や野菜との相性が抜群、柑橘系と組み合わせるとピール感が引き立つ。
また、ベリー系と組み合わせると果汁感が強くなり、ピーチやバナナなど組み合わせると果実の甘さなどの輪郭がはっきりし、えぐみが少なくなる。
イチゴアイスを作る過程で、イチゴピューレを通常のレシピから5%減らし、その分をサワーオリゴに置き換えて作ると、ピューレを減らしたにも関わらずいちご風味、いちごの果汁感が強くなり、それだけでなくピンクの色調も鮮やかになるという。
塩味増強やマスキング効果も
サワーオリゴには酸味による塩味増強効果もある。食塩1gに対し0.05〜0.5gを添加することで「後に続く酸味が全体的に塩味を引き上げる」「味噌や出汁のコクをあげる」「塩化カリウムのえぐみをマスキングする」などの効果が得られ、物足りなくなりがちな減塩食品の味が改善される。
また、スクラロース、アセスルファムK、アスパルテーム、ステビアといった高甘味度甘味料との相性もよく、甘味のキレをよくし、自然な味に整えたり、ボディ感を向上させることで味の中盤から後半に厚みを持たせるといった機能がある。
さらに、バリン、ロイシン、イソロイシン、アルギニンなどのアミノ酸1gに対し0.1〜0.5gを添加することでこれらアミノ酸の独特の苦味がマスキングされる。
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