試験の結果、摂取から12週経過したあたりから有意差が出て、パプリカロテン摂取群は「TRACP-5b」が上昇せず、骨吸収が穏やかになった。さらに24週では骨吸収がプラセボ群より有意に低下した。
この試験により「骨形成」には影響がなかったことが確認され、「パプリカロテン」の摂取で、「骨吸収」が緩やかになることにより骨サイクルが整うことが示唆された。
理研ビタミンでは、パプリカロテンに含まれるβ-クリプトキサンチンにより破骨細胞の分化・活性が抑制されるというメカニズムはすでにさまざまな試験によって解明されているため「パプリカロテン」も機能性表示届出などを目指したいという。
クロセチン、強い抗酸化力
また、理研ビタミンとしてすでに機能性表示届出を完了している「クロビット」についても紹介。
クチナシの果実やサフランに含まれる黄色の色素成分である「クロセチン」はβ-カロテンやリコピンと同様に強い抗酸化力を持つ。
理研ビタミンではクチナシの果実から高純度にクロセチンを抽出・精製する技術を確立し、クロセチン製剤「クロビット」として製品化しているが、この製品には主に2つの機能性が確認されている。
1つめが「良質な眠りをサポートする」。2つめが「目のピント調整をサポートする」。いずれも7.5mg/日の摂取で効果が認められるため、機能性表示食品としてはダブルヘルスクレームの取得が可能だという。
中高年の骨や目の健康維持に
クロセチンの摂取で深い睡眠(ノンレム睡眠)が増強し、その指標のデルタパワーが増加、睡眠時の中途覚醒回数が減少、起床時の眠気や疲労感が和らぐことがヒト臨床試験で確認されている。
また、クロセチンには目の血流改善や目の炎症を抑制する働きが確認されている。
クロセチンを摂取した場合、パソコンなどの作業後のピント調整機能の低下が和らぐことがヒト試験で確認されている。
機能性表示食品の中でも、特に中高年は「骨」や「目」の健康維持へのニーズが高い。ぜひ紹介この2つの成分に注目して欲しいと話した。
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