コレステロールの吸収抑制効
発酵による健康食品素材や化粧品素材の受託製造・開発を行う第三化成では、新規発酵素材「植物ステノン」について報告。
植物ステノンは、植物ステロールを微生物発酵させた植物由来の内臓脂肪・皮下脂肪低減素材である。
植物ステロールはシトステロール、カンペステロール、スティグマステロール、ブラシカステロールなど、多種ステロールの混合物で、大豆や菜種から分離精製される植物由来の素材としてよく知られる。
植物性ステロールには「コレステロールの吸収抑制」という機能性がある。
健康食品でも利用され、食経験も豊富で馴染み深い。しかしこれまで植物ステロールに「体内脂肪を低減させる効果」は報告されていなかった。
体内脂肪を低減させる効果
この植物ステロールを微生物発酵させた「植物ステノン」でマウス試験を行った。
標準発育のマウスを「高脂肪食自由摂取」「高脂肪食自由摂取に植物ステノン0.25%」「高脂肪食自由摂取に植物ステノン0.5%」「高脂肪食自由摂取に植物ステノン1.0%」「高脂肪食自由摂取に植物ステノン2.0%」のグループに分類し、それぞれのマウスの体重減少を確認した。
その結果、「高脂肪食自由摂取」のマウスは20%体重が増加した。一方、植物ステノンを追加したマウスはいずれの濃度でも体重の増加が抑制され、特に0.5%加えたものからは有意に体重が減少した。
さらに、皮下脂肪への効果を確認するために、マウスの皮下に植物ステノン(15mg/ml)を2ml塗布した試験を行った。その結果、コントロール群に対して皮下脂肪が約36%減少したことも確認できた。
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