パラチノース、食後血糖値の上昇を抑制
〜Care Show Japan2020セミナー


2020年1月28日〜29日、東京ビックサイト青海会場にて「Care Show Japan2020」が開催された。この中から、三井製糖鰍フ講演「からだにやさしいパラチノース」を取り上げる。


パラチノース、フレイルやロコモ予防に

日本だけでなく世界の先進国で高齢化が著しく進んでいる。

世界の平均寿命は2019年で72歳に到達し、中でも日本は世界トップの超高齢化社会となり、平均寿命が84歳を超えている。近年では100歳以上のシニアに出会うことも珍しくない。

拡大するシニア層の課題は「平均寿命と健康寿命の差をどう埋めるか」ということ。この2つの寿命の差が大きくなるほど、長寿が実現しても幸福度は低くなる。

人生の最後を、生活習慣病や認知機能の低下、フレイルやロコモといった疾病で闘病しながら過ごすと、本人だけでなく家族も幸福度が下がる。

特に、肉体だけでなく精神面のフレイルや、ロコモの発端は「低栄養」にあるのではないかと考えられている。

近年、高齢者に必要な栄養素の摂取量や効率的な摂取方法が見直されている。中でも「パラチノース」はフレイルやロコモの予防に役立つ機能性成分の一つであるという。

パラチノース、蜂蜜にも含まれる天然の糖質

現在、国民の4人に1人が糖尿病の疑いがあるとされる。また高齢になるほど糖尿病の罹患率が上がることから、糖質制限や血糖値のコントロール食が注目を集めている。

糖質のコントロールというと、炭水化物の摂取制限や砂糖の摂取制限を思い浮かべる人が多い。糖尿病罹患者の場合は医師や管理栄養士の指導の下、糖質制限食によって治療を行うのは重要なことである。

しかし、それ以外の人にとって炭水化物(糖)は脳にとって大切な栄養素であり、特に高齢に差し掛かってから過度な糖質制限や減量を試みるのは得策ではなく、弊害もある。

近年の調査では65歳以上の男性の20%、女性の30%にBMI値21.5未満の低栄養が指摘されている。

低栄養だと在宅介護のリスクや死亡率が高くなる。健康寿命を延ばすために「正しく食べる」ことが何よりも大切だ。

糖質を上手に取り入れる方法としてパラチノースがある。パラチノースは蜂蜜にも含まれる天然の糖質で、白砂糖と比較するとゆっくり消化吸収される。

そのため、血糖値変動が最小で済むのが最大の長所で、エネルギーも長く持続し、しかも虫歯や下痢の原因にならない、といった優れた特性がある。

食後血糖値の上昇を抑える

パラチノースを規格製品化した商品「スローカロリーシュガー」は、機能性表示食品として春頃から店頭に並ぶ予定だという。

パラチノースが血糖値の上昇を抑えることで「満腹感が持続」「スポーツ時の低血糖を予防」「内臓脂肪を減少」「集中力を持続」といったことが明らかとなっている。

今回、「食後血糖値の上昇を抑える」というヘルスクレームを取得しているという。

パラチノースは「糖質の吸収をゆっくりにする」ことで糖尿病や肥満のリスク低減する。満足感とエネルギーが持続し、消化吸収のメカニズムは体にも優しい。

このことから、現在「スローカロリープロジェクト」と題し、スローカロリーの考えに賛同したさまざまな企業が、スローカロリーの商品開発や啓蒙など、普及に力を入れている。

質の良い糖質を上手に利用する

高島屋のスローカロリースイーツプロジェクトやスローカロリーおせちなども好評だ。

今後スローカロリーを普及させていくために「スローカロリー研究会」も立ち上げる。

現在は食品・飲料メーカーだけでなく、医療や保健指導従事者、学校給食の現場などにも浸透しつつある。

糖尿病や生活習慣病の罹患者が増えていることで、糖質の弊害が指摘されることが多い。しかし、糖質は和食の調味料として不可欠で、私たちの心や生活に潤いを与える重要な栄養素でもある。

これまでのように糖質をカロリーや量だけで考えるのではなく「質」で考え、質の良い糖質を上手に利用する。

そのことで、消化吸収の速度は緩やかになりインスリン分泌の無駄も抑えられ、生体機能には良いエネルギーと潤いになる。その鍵としてぜひパラチノースを利用してほしいとまとめた。



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