植物性たんぱく質に注目集まる
近年、健康意識の高まりから「植物性たん白」(以下、植物性たんぱく質)に注目が集まり、需要も急増している。
植物性たんぱく質とは、一般的には大豆・小麦・米などの穀類を原料とし、それに加工処理を施したものである。
日本農林規格(JAS)では、大豆、小麦を加工して蛋白質の含有率を50%以上に高めたものを植物性たんぱくと呼んでいる。
形状が多様であることも特徴の一つ。例えば、大豆系だと「粉末状・粒状・繊維状」、小麦系は「粉末状、粒状、ペースト状」など、用途が広い。
美味しい加工食品を作るために欠かせない
一般的に植物性たんぱく質そのものを店頭で見かけることは少ないが、実は私たちの日常的な食品の中に豊富に含まれている。
例えば、ハムやソーセージの乳化剤や決着剤、保水成分として、あるいはかまぼこの保型目的に、ハンバーグやミートボール、パンや麺類の食感向上のために一般的に使用されている。
植物性たんぱく質は、食品の加工を助ける乳化性、保水性、決着性などの優れた機能性を持つ。
美味しい加工食品を作るために、現在植物性たんぱく質は欠かせない原材料の一つとなっている。
動物性たんぱくと比べ栄養価に遜色はない
植物性たんぱく質は1940年代にアメリカで開発された。日本にもその技術が導入され、1960年代後半に普及、1970年代に製造技術が確立、1975年に日本植物蛋白食品協会が設立、1976年にはJAS規格が定められた。
植物性たんぱく質は日本よりもアメリカを中心とした欧米での人気が高い。
世界各国で加工食品への原材料・添加物として利用されている他、欧米では宗教上の理由やベジタリアンの人々などが「植物性たんぱく質しかとらない」というケースも多い。
植物性たんぱく質は、体の血肉となる良質なたんぱく源であり、動物性たんぱくと比べても栄養価い遜色はない。
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