カロテノイドのリコピン、紫外線刺激から肌を保護〜ifia2020セミナー

ifia2020・企業プレゼンセミナー(4月22日〜24日)で発表予定のサンブライト鰍フ講演資料から「LYCORED社リコピンの機能性表示取組みと新製剤発表」を取り上げる。(※同展示会は新型コロナ感染拡大防止のため中止となりました)


リコピン製剤の機能性表示取得を目指す

サンブライト株式会社はヨーロッパなど世界各国から天然由来の食品素材、機能性素材を輸入・紹介している。

トマトに含まれるカロテノイドの「リコピン」は国内でも人気の機能性成分だが、現在同社では、イスラエルのLYCORED社が手がけるリコピン製剤「Lyc-O-Mato」の機能性表示の取得を進めている。

「リコピン」は、トマトやスイカ、グァバやピンクグレープフルーツなどに豊富に含まれる黄色・橙・赤色の天然色素成分で、「アスタキサンチン」や「ルテイン」「ベータカロテン」と同じカロテノイドの一種。

カロテノイドは、植物が自身を守るために作り出す生体防御物質で、抗酸化作用など人の健康にさまざまな有用性があることが報告されている。

中でも「リコピン」は、ビタミンEの100倍以上といわれるほど抗酸化力が高い。

リコピン、過剰な活性酸素を除去

健康のリスク因子の一つに「活性酸素」があるといわれる。活性酸素はストレスや不規則な生活習慣、紫外線を浴びることなどで体内で過剰発生する。

この活性酸素の過剰な発生により、私たちの細胞は傷つき、修復がうまくいかなくなり老化が進む。

そのため、リコピンなど抗酸化力の高い成分を積極的に摂り、生体を防御することが望ましい。

1995年に設立されたイスラエルのLYCORED社はさまざまなカロテノイドの製造販売を手がけているが、中でもリコピン製剤「Lyc-O-Mato」は世界でトップシェアを占める。

原料には、品種改良された「リコピンリッチトマト」を用いており、通常のトマトより3〜5倍リコピンが多い。

また同品は、「天然トコフェロール」や「フィトエン・フィトフルエン」、「βカロテン」も含み、他のカロテノイドとの相乗効果も高い。

「紫外線に対する肌の保護作用」のSRを作成

「リコピン」には紫外線による活性酸素を除去し、肌の酸化的損傷(しみ・しわ・たるみ)を抑える作用がある。

「Lyc-O-Mato」についても「紫外線による光老化予防」の臨床を含む研究成果が複数ある。

現在LYCORED社では、「紫外線に対する肌の保護作用」に関連した機能性表示食品の実績化に向けてSR(システマティックレビュー)を作成している。

機能性表示例としては「本品にはリコピンが含まれます。リコピンには、紫外線刺激から肌を保護するのを助ける作用が認められています。」というもの。

希少カロテノイドの「フィトエン・フィトフルエン」

また、LYCORED社ではイスラエル産のゴールデントマトから抽出した希少カロテノイドの「フィトエン・フィトフルエン」を高濃度含むカロテノイド製剤「Lumenato」を製造しており、日本国内で機能性についての臨床試験を進めている。

「フィトエン・フィトフルエン」は「Lyc-O-Mato」にも含まれる成分で、リコピンの前駆体の無色のカロテノイドである。

私たちの肌に悪影響を及ぼす紫外線にはUVA(紫外線A波=ガラスなどを通り抜け肌の真皮層にまで達する)とUVB(紫外線B波=屋外などで日焼けすると赤くなったりする原因となる波長の短い紫外線)の2種類あるが、「フィトエン・フィトフルエン」はこの2つをそれぞれを吸収する。

この紫外線のダメージから肌を保護する作用は in vitro の試験でも認められている。紫外線による肌刺激の対応策として「Lumenato」に期待が寄せられる。


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